2012年2月17日 (金)

『CC:カーボンコピー』

幸田真音の『CC:カーボンコピー』(中公文庫)を読む。広告代理店のアカウント・エグゼクティヴっつう仕事も絶好調な41歳バツイチ美人が主人公。題材として興味深い広告業界を舞台に、恋愛的な要素も絡めつつ、ビジネス部分もきっちり読ませる起伏に富んだストーリー...なんですけど、なんとなく終始乗れないのは何故だ。仕事、お好きなんですね...その上、おもてになるんですね...って思っちゃう。やっかみですかね。主人公のパワフル女子に比べると、本書に出てくる男性陣にほとんど魅力がない(ように思える)のがご愛嬌かな。

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2011年9月13日 (火)

『タイニー・タイニー・ハッピー』

月がキレイ。白ワインで一杯、二杯、酔っ払い。
飛鳥井千砂の『タイニー・タイニー・ハッピー』(角川文庫)を読む。眼鏡女子の表紙(渡辺ペコのイラスト)が大層かわゆらしかったのでジャケ買い。そしてアタリ!タイトルは、東京郊外の大型ショッピングセンターの名前。通称「タニハピ」を舞台に、そこで働く人、買い物にくる人、すれ違う人、出会う人、交錯する人間模様を描いた秀作であります。生きていれば色々ある。好きな人と些細なことでケンカしたり、分かり合えなくて悲しくなったり、迷ったり悩んだり。それでもまた新しい一日を始められるような、ちっちゃなシアワセに気付くことが大事かも。なんてね。そう信じてみたくなる、小さくても力強い一冊であった。他の作品も読んでみたいどす。

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2011年8月 8日 (月)

『渋谷に里帰り』

暑いすな。この一週間、仕事に負けてました...なんつって、たいした仕事はしてないんだけど。時間さえあればできる仕事なんすけど。しかし残業させてくれないのでもうこれ以上は無理!きーっ!等々吠えながら、こんな時は山本幸久のお仕事小説だー。つうわけで『渋谷に里帰り』(新潮文庫)を読む。国立大学卒業後、食品会社に就職して何のビジョンも野心もないまま10年経った営業マン・峰崎稔くん。寿退社する先輩から渋谷地区の営業エリアを引き継ぐことになった、この喜怒哀楽の乏しい男子は果たして覚醒するのか?みたいな話。読みながら、仕事ってやりようでどうとでもなるなあとか、報われた!みたいな瞬間がたまーにあったりするから頑張れるんだよなあとか、地味にエキサイトしました。山本幸久のお仕事小説はほんとにイイ。俺のような後ろ向きの人間にすら、明日からも頑張る!なんて思わせてしまう力があることだよ。

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2011年6月 9日 (木)

『かばん屋の相続』

池井戸潤の『かばん屋の相続』(文春文庫)を読む。銀行員を主人公にした話5篇。老舗かばん屋の社長が亡くなり、会社を手伝っていた次男VS元銀行員の長男の間で起こる相続問題を描いた表題作は、京都の某かばん屋のお家騒動を彷彿とさせてちょっとアツくなった。銀行ネタは奥が深いねー。愛憎相半ばする気持ちで結構のめり込んでしまいます。

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2011年4月17日 (日)

『カイシャデイズ』

山本幸久の『カイシャデイズ』(文春文庫)を読む。基本スーツ萌えだけど作業服も大好物な俺様に、まず作業服イラストの表紙がヒットです。ちっちゃな内装会社を舞台に、そこで働く人々をそれぞれの目線で描いた、実に山本幸久らしい会社小説!営業、設計、技術、総務、経理と会社には色んな部署があり、新人、先輩、後輩、同期、社長、お客さんと色んな人々と係わらねばならない。なんとなくウマが合う人もいれば、顔を見るのもイヤな人も。でもどんなに好かんたらしいあの人だって、他の誰かからみたら結構いい奴だったりする。”一緒に働く”って不思議だ。ただ同じ会社で一緒に働くことによって、なんだか絆が出来てきたりするんだな。そうしてだんだん情が移って思いがけず仲良くなったりね。そんなことを思いながら、笑いながら読める一冊だった。最後の社長の一言が、普通で素敵でじーんとした。

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2011年3月27日 (日)

『埋み火』

ハイパーレスキュー隊、かっちょいいね!つうわけで暫く放置してあった日明恩の消防士シリーズ第二弾『埋み火 Fire's Out』(双葉文庫)を読む。老人世帯で火事と不幸な焼死が続き、若干の不審な匂いを感じて独自に調査を始めたヤング消防士・雄大が突き止めた真実とは...みたいな、一応ミステリのていですが、お仕事小説もしくは青春ものとも言えましょう。消防士の仕事全般がよおくわかって興味深い。個人的にはレスキューサイボーグ・仁藤様が大好物なんだが、今回あんまり出番なしでちょっと残念。あと単純そうに見えて案外屈折してたりするめんどくさい雄大くんの葛藤や逡巡がトゥーマッチなのか、全体的に長い!気がする。でもこのシリーズ好きなんで、もっと書いてもらいたいなあ。仁藤様メインでもいいぜ。

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2010年12月16日 (木)

『オレたち花のバブル組』

池井戸潤の『オレたち花のバブル組』(文春文庫)を読む。『オレたちバブル入行組』リターンズ!でも本作から読んでも問題なし。巨額損失を抱える老舗ホテルの再建を押し付けられたり、金融庁の悪名高いボスキャラと対決したりと、銀行の中で外で諸々の敵と対峙しながらも絶対に諦めない銀行員たちのアツイ日々。私はめっさ楽しめた!もー半沢次長、かっちょいいッス☆”基本は性善説だが、やられたら倍返し”が信条で、正義を貫くためなら上司だろうと役員だろうと金融庁の小役人だろうと平気でがんがん意見を言いう様は誠に気持ちが良い。銀行員得意の保身にも走らず、長いものにも巻かれず、こんな次長がいたら良いな♪とホントに思ったことだよ。

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2010年12月 7日 (火)

『ある日、アヒルバス』

しまった、ダ・ヴィンチのブック・オブ・ザ・イヤー号が出てたよ。これより前におさる的ベスト本を選らばねばならなかったのに(←自分ルール)...なんかもう後手後手。反省しつつ今日も飲んでいる。
山本幸久の『ある日、アヒルバス』(実業之日本社文庫)を読む。黄色い表紙が超可愛い☆月島にあるアヒルバス入社五年目の観光バスガイド・デコちゃんが主人公の、山本幸久の真骨頂と言ってもいいかもしんないお仕事小説。仕事に頑張る女子たちの姿が実にイイ!落ち込んだり迷ったり自信をなくしたり腹を立てたり、働いてるとほんとに色々あるけれど、それでも何とか前向きに時には革命を起こすくらいの気骨で仕事に向き合う彼女たちがとっても眩しい。そしてむのすごく共感できる。山本幸久、女子なのか?ってくらい女子の気持ちがわかってるぞ。他の作品に登場する人物もちらっと出てきてファンとしては嬉しい。解説が小路幸也なのもグッド!

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2010年11月23日 (火)

『とせい』

今野敏の『とせい』(中公文庫)を読む。これを原作にしたマンガの紹介をどっかで目にして、元を読んでみたくなったもの。文化人と呼ばれることが夢の組長の道楽で、倒産寸前の出版社を引き受けることになったやくざの話。この阿岐本組っていうのが任侠道をわきまえた義理人情あふれるやくざで、プリズンホテル系のちょっと胸熱くなる極道小説に仕上がっております。傾きかけた出版社・梅之木書房の編集者たちも若干癖があるけど気骨溢れる面々で、極道に負けてないのが面白い!一気に読めましたことよ。

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2010年8月10日 (火)

『D列車でいこう』

阿川大樹の『D列車でいこう』(徳間文庫)を読む。D列車をドリームトレインと読ませるあたり、プロジェクトXが好きそうなうっすらおっさんテイストを醸しちゃってるやもしれんが、そんなこそばゆさにはとりあえず目をつぶってとにかく読んで頂きたい。予想以上にエキサイティングで熱い、ええ話なのよ。愚直な営業で支店長にまでなった元銀行員と、撮りテツの元官僚という二人のおじさん、アンド才色兼備でやり手のMBA女子のちょっと奇妙な三人組が、廃線寸前のローカル鉄道を救おうと奮闘する!みたいな話。東京もんがわざわざ田舎にやってきて私財を投げ打ってまでそんな鉄道の為に何を...と、地元の人と一緒に私も最初は疑問に思っていたけれど、次々繰り出されるアイデアとそれを実行に移していく行動力にいつの間にか夢中になって彼らを応援してしまった。紅一点の由希がとにかく格好良くて、”男前な女っぷり”におじさんならずともヤラれること請け合い。ううむ、読後も爽快。夢、とかそーゆうものを信じてみたくなったね。

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