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2015年4月11日 (土)

『太宰治の辞書』

北村薫の『太宰治の辞書』(新潮社)を読む。17年ぶりのシリーズ新刊、”本に”というエピグラフだけで泣きそうだ。おこがましいが、私は自分をこのシリーズの《私》と重ね合わせていた。彼女ほどではないにしても本が好きで、本ばかり読んでいて、本を沢山読んでいるからって偉くもないとわかっているのに時としてうっかりさらけ出すディレッタントぶりとかアタマでっかちなところとか。この子、ちゃんと大人になれるのかな?と自分のことと共に心配だった。大きなお世話だ。果たして、小説の中にもきっちりと時は流れていた。《私》はなんとなく予想通りの、素敵な大人になっていた。作中には少女の頃の私がやはり激しく自分の事かと思っていた太宰の『女生徒』が登場し、もう出来すぎの同窓会みたいで感極まった。北村薫さんと、私を作った全ての本にありがとうと言いたくなった。おセンチにもなるっちゅうねん。

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