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2015年2月

2015年2月22日 (日)

『64(ロクヨン)』

横山秀夫の『64(ロクヨン)』(上下巻・文春文庫)を読む。昭和64年に起きた誘拐事件(未解決)を当時担当していた元刑事・三上は、現在はD県警広報官。という彼の経歴がまず結構な波乱を含んだ複雑な設定で、広報官という仕事の難儀さや板挟みぶりの描写が続く前半は正直地味だ。しかしこれがじわじわと存分に効いてくる頃には、もう読むことをやめられない。組織内の理不尽なパワーゲーム、幾重にも絡み合った一筋縄ではいかない人間関係、記者との息詰まる対決。これでもかと押し寄せる山場にもうへとへとだよ!流石の横山秀夫。読み応えのある1冊であります。

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2015年2月15日 (日)

『エンプティスター』

大崎善生の『エンプティスター』(角川文庫)を読む。『パイロットフィッシュ』『アジアンタムブルー』に続く恋愛三部作完結篇、ということだが、前二冊を1センチも覚えてない...。でも特に支障はない。センチメンタルがトゥーマッチの上、なかなかハードな展開に反して割愛感が甚だしい。でももしかしたらおじさん受けはするかも。本書を読んでの一番の収穫は、鶯谷がスゴイことになっている!!ということかな。

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2015年2月 9日 (月)

『はるまき日記』

瀧波ユカリの『はるまき日記』(文春文庫)を読む。育児日記、興味ねえ...ハズなのだが、ことが江古田ちゃん作者によるものだと話は別!乳幼児が始めて行うあれこれに対するちょいちょい下ネタ寄りの感想や、その行為に付けるオリジナルなネーミングのセンスは、子どもがいてもいなくてもかなり笑えると思う。でも産後半年で起こった東日本大震災のくだりでは、人の親になるってこうゆうことかと圧倒された。本書を読みながら、良いことも悪いことも、想像もしなかった角度や全く知らない温度で感じられるなんて、子どもがいなくてちょっと残念...とまで思ったことに自分で吃驚したよ。

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2015年2月 7日 (土)

『盗まれた視線』

五十嵐貴久の『盗まれた視線』(双葉文庫)を読む。私がいいなと思うハードボイルド的探偵の条件は、へらず口だが独自の行動規範を持ち、女性に弱いか女性好き。吉祥寺探偵物語シリーズはその観点から言ってもかなりナイスなハードボイルドだと決め付けている。まあ厳密に言えば探偵・川庄はコンビニのバイトで、職業的探偵ですらないんだが。今回もストーカー被害にあっているらしい女子大生のボディガードを無償で引き受けるお人よしぶり...。しかし新宿のように鮫もいない、吉祥寺のゆるっとした雰囲気が、そんな探偵には似合っていてとても良い。

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