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2010年7月 2日 (金)

『名残り火』

藤原伊織の『名残り火 てのひらの闇Ⅱ』(文春文庫)を読む。イオリン最後の長編小説だそうだ。くーっ。前作にあたる『てのひらの闇』も読んだハズなのだがすっかり忘れていた、でもそんなことも気にならないくらい、おもおもおもしろかった...。元大手飲料会社宣伝部課長で、退職後はひとり企画会社を経営している堀江(49)。かつての同僚で親友が夜の街で集団暴行を受け死亡する。その死に疑問を覚えた堀江が事件を調べるうちに浮かび上がってきた闇とは?みたいな話。リーマン小説としても読めるし、がちがちのハードボイルドでもあると思う。癖のある登場人物たちが大層魅力的。特に堀江の元部下・大原真理がイイ。アタマの回転が速くてやや生意気、勿論仕事も出来るしその上美人、もう上司でもない堀江のことをずっと”課長”と呼び何かと世話を焼き、でもその距離は一向に縮まらず、ちょっとせつない。イオリンがもっと生きてくれていたなら、大原と課長もなんとかなったのだろうか。嗚呼。本書に出てきたミュスカデを飲んでみたいなと思いつつ合掌。

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