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2010年6月

2010年6月28日 (月)

『1000の小説とバックベアード』

佐藤友哉の『1000の小説とバックベアード』(新潮文庫)を読む。いかにも何かが起こりそうなタイトル買い。27歳の誕生日に”片説家”をクビになった木原くんが、読み書き能力を突然失ったり謎の女から無理難題を押し付けられたりピンチにあったり、みたいな言葉やら物語やら小説を巡る冒険譚。へんてこな設定に説明しづらいストーリー、リズムと言葉遊び、あー若い人が書く感じーって思ったけどこんなのもたまには良い。”嫌なことを忘れたければ酒を飲めばいい。娯楽を満喫したければ映画を観ればいい。気分を高めたり静めたりしたければ音楽を聞けばいい。すべてがほしければ小説を読めばいい。”という一節が気に入った。

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2010年6月27日 (日)

ロンドン美術館徘徊

少しずつロンドンの振り返りを。
今回の旅行の目的はとりあえず海老蔵さんのロンドン巡業なんすけど、それ以外ではやっぱり美術館。ロンドンの美術館は嬉しいことにたいてい無料(といいますか寄付制?)で、あんんんなにたくさん素晴しい作品たちを惜しげもなく見せてくだサルなんて、ほんとただの海賊じゃないっすよね。って失敬だね☆
まず我々が赴いたのはテート・ブリテン。四年前も確か真っ先にここを訪れた。私はテート・ブリテンのラファエル前派の部屋がロンドン中で一番好きかもしれない。ロセッティ、ミレイ、ブレイク、バーン=ジョーンズ、ウォーターハウス。もし私がロンドンに住んでいたら、デーティングの待ち合わせはこの部屋にしたい。ここならどれだけ待たされても構わん。何故待たされるのが前提か、という悲しい疑問もうっすらあるが、とにかくずっと眺めていたい絵が山ほどあるのです。
テムズ川を行く高速船Tate to Tateに乗って、ビッグベンやロンドンアイなどの超ロンドンぽい景色にきゃあきゃあしながら、テート・モダンへ。火葬場っぽいたたずまい...といつも思うが、発電所だったらしい。モダンはあまり得意ではないので、美術を勉強しているカッパに諸々解説をしてもらいながら鑑賞。
コートールド・ギャラリーは、小さいながらも教科書で見たことのある絵画が目白押しで素晴しい。印象派が充実しており、規模的にも大層見やすい。月曜日に限り14時まで只です。
今回初めて行って、ぐうの音も出なかったのがサー・ジョン・ソーン博物館。建築家であったジョン・ソーン氏の自宅がそのまま博物館になっているのだが、それがもう奇妙奇天烈な空間になっております。普通の邸宅と言った風情の玄関からは想像もつかない迷宮のような屋敷の中にぎっしりと飾られた絵画、ところ狭しと置かれた石像、半地下にはエジプトの石棺があったりして、ややエキセントリックな金持ちの酔狂な趣味に唖然とするばかり。澁澤龍彦さんだったら何て言うかな?とか思いながら、浮世離れした世界を楽しませて頂いた。お金持ちはこれくらい法外に素っ頓狂なことをやってもらいたいね!
個人の邸宅を美術館にしたものでもうひとつ、ウォレス・コレクションも圧巻だった。フラゴナールの「ぶらんこ」が有名だが、他にもルーベンスやベラスケス、ターナーなんかもロココ調のゴージャスな部屋に無造作に掛けられており、本物っすか?くらいにこれでもかとあってなんだか可笑しくなってきちゃった。すごいねー大英帝国の金持ちは。
それからナショナル・ギャラリーもやっぱり絶対はずせない。ルソーのトラやモローの竜退治、フィリッポ・リッピの受胎告知とか大好き。ここでは日本人のスタッフの方が我々に話しかけてきてくれ、いろんな細かい鑑賞ポイント(ターナーの蒸気機関車の絵に描かれている野うさぎや、ヤン・ファン・エイクの「アルノルフィーニ夫妻像」の秘密などなど)を教えて下さってとても興味深かった。
その隣にあるナショナル・ポートレート・ギャラリーも案外面白い。新しいポートレートにアタリがあると結構飽きない。ここは最上階のレストランの眺めがいいんだー。一度アフタヌーンティーと洒落込んだけれど、場所によってはビッグベンも見えて素敵です。おススメ。
他にもウィリアム・モリスの壁紙がキュートなカフェでお馴染みのヴィクトリア&アルバート美術館(グレース・ケリー展をやっていた。すこぶる美し!)、いつでもちびっ子でいっぱいの自然史博物館、これぞ海賊のお宝だー!の大英博物館王立美術院(ミケランジェロのトンド有り)なども行って、ほんとにおなかいっぱい。贅沢な一週間であったことだよ。

...長っ!酔っ払って書いていたらこんな長さに。スマンキー。

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コクーン歌舞伎「佐倉義民傳」

金曜日のことですが、カブキチの友人カッパに誘って頂き、コクーン歌舞伎「佐倉義民傳」を観に行く。18時開演と勤め人にはやや厳しい時間設定の為、定時ダッシュ。いつものことながら演目も内容も全く知らずに入っていくとそこは正保年間の下総佐倉、領主の圧制に苦しむ民百姓たちの泥だらけな姿に、今回地味な感じね?と意外に思う。淡々と展開するかなりシビアでキツイ話に時々ぐえっとなりながらも案外ずんずん引き込まれる。領民たちの為に自らの命を投げ打って将軍へ直訴する名主・木村宗吾の生き様は胸を打つけれど、何でそこまで...と思わなくもない。でも政治家はこーゆうの観るといいよ。これくらい無欲になって民を守ってみたら如何か。
コクーン歌舞伎には今まで何度も度肝を抜かれていたけれど、今回は話題になっているように歌舞伎史上初らしいラップの導入に驚いた。正直どうよ?とあんまり期待してなかったのに(失敬)、実際生で聞くラップはスゴかった!言葉が持つ力がストレートにどおおおんと伝わってきて、初めてラップってとんでもねえ!と震えました。言葉と声とリズムと集団の力に圧倒されていつのまにか滂沱たる涙が。歌詞はI.S兄貴こといとうせいこうが作ったそうだ。兄貴素敵。
終演後、串田さんやるねーとか言いながらカッパとビール。民百姓のことを考えさせられた3時間だったけど、飲んでるうちにロンドンの反芻会になってました。やはり日本のビールは旨いぜ。

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2010年6月23日 (水)

『走ることについて語るときに僕の語ること』

村上春樹の『走ることについて語るときに僕の語ること』(文春文庫)を読む。村上春樹の本はたいていハードカバーで購入するのにもかかわらず、走ることに興味がないので文庫になるまで待ってしまいました。しかーし、しをんちゃんの『風が強く吹いている』でも思ったが、読ませる文章というものは読んでいるうちに走ることが嫌いな人間をもうっかり走らせてしまいそうな力があるねー。ハルキさんの語る”走ること”にどっぷり浸かっているうちに、(勿論フルマラソンなんてば辛くて苦しいだろうけれど)なんだか走るって良いなとまで思ってしまった。この本は走ることだけでなく、小説を書くことについてや己の生きる姿勢みたいなことにも結構ディープに語られているので、村上春樹ファンはやっぱり読むといいよね。走ることに興味がなくてもね。

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2010年6月22日 (火)

『ホワイトクロウ』

加藤実秋の『ホワイトクロウ』(創元推理文庫)を読む。ドラマ化もされたクラブ・インディゴのホスト探偵団シリーズ第三弾。今回は店舗改装中でクラブ内でのシーンはほとんどない代わりに、ホストたちがプライベートで諸々事件に巻き込まれる感じ。案外地域密着なホストたちの素顔が垣間見られ、いつもとは毛色の違った展開を楽しめた。アラフォー女子のオーナー・高原晶役をドラマで森口瑤子が演じた為か、私の中で晶が若干グレードアップしている。元ヤンぽいのにー。いつの間にか楽しみなシリーズになっていることよのう。

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2010年6月21日 (月)

『月曜の朝、ぼくたちは』

すっかり日常に戻っている。キャス・キッドソンの小花模様だけが時折ロンドンを思い出させる。先週はたまった仕事を黙々と片付けつつ職場でささやかな攻防戦を繰り広げたりして、ちょっと疲弊する。諸々考えすぎないようにしようと思う、がそのこと自体もう考えすぎていたりする。嗚呼。
とにかく読書に戻ろう。
つうわけで久しぶりに長編一気読み。井伏洋介の『月曜の朝、ぼくたちは』(幻冬舎文庫)。タイトル買い。大学卒業後、それぞれの場所で頑張ってはいるものの、なんだかなあー的な思いを抱えているゼミ仲間が久しぶりに再会して...みたいな青春小説。30歳を目前にした彼らのままならぬ感や焦りが痛い。すごくわかる。まあ俺様はそんなところは通り過ぎてもはや諦めの境地なので、懐かしい感じで読みました。働くって大変。生きていくことって普通に大変。いいこともあるけどその逆も。

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2010年6月15日 (火)

おさる、帰る。

ロンドンから帰国しました。
四年ぶり五度目のロンドンだったが、やはり何度行っても楽しいっす!私は好きだなあ。ロンドンに飽きた時は人生に飽きた時的な言葉がなんかあったよねー。まだ飽きてないってことかな。人生にギラギラしてよかですか。
今回はノッティングヒルのわりと近所に泊まったので、地下鉄に乗ってノッティングヒルを通る度に♪She~と脳内BGMを流しまくっていた。嗚呼ヒュー様に近付けたような(気のせいです)。

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2010年6月 4日 (金)

ロンドン巡業

明日から、っていうかもう今日だけど、カブキチの友人カッパとロンドンへ行ってきます。市川海老蔵のロンドン巡業...成田屋さん、お好きなんですか?と自分に聞いてみるが、もうよくわからない。
とにかくバタバタで、旅行が正式に決定したのが二週間前。荷造りも未だ終わらず。しかも明日五時起き。嗚呼。しかしどことなく元気だぞ!こんなに休んで会社も微妙なんだけど、どうでもいいや!全部忘れて楽しませて頂きます。つうわけで行ってきマンキー。

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