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2010年3月

2010年3月30日 (火)

『なにもいらない』

吉川トリコの『なにもいらない』(小学館)を読む。タイトルがイイ。ぐっときた。「好きなものは三秒でわかる」という書き出しにもひかれた。で、買ってみた。んー、好きになったもの(含・男子)を全力で手に入れるべく突き進むっていう姿勢はすっごくわかるんだけどなあ。このイタイ感じも覚えがあるんだけどなあ。しかして終始引き気味だったのは、たぶん若い人が読むとしっくりくる類の小説だからじゃないかな。なりふりかまわない感じとかあまりに融通がきかないところとかがっちがちに構築した自分の世界とか結構平気で人を傷つけるとかこだわりとかわがままとか自分勝手とか、もう全部若い若すぎる。そんな場所を多少なりとも通ってきたので、理解は出来ます。しかし己の年取った手ごたえばかりをずっしり思い知らされたような読後であったよ。嗚呼。

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2010年3月28日 (日)

『武士道シックスティーン』

誉田哲也の『武士道シックスティーン』(文春文庫)を読む。剣道をあんまり知らなくても、イイね剣道!イイね青春!と思える傑作青春小説だー。誉田哲也、こんな爽やかなのも書くんだね...でも武蔵オタクの剣道エリート・香織と、勝利にこだわらない”お気楽不動心”の早苗が、『ジウ』の伊崎基子と門倉美咲を髣髴とさせるかも。対照的な二人がそれぞれの悩みや迷いを抱えながら、お互いを通してだんだん変わってくるところなんかうまいなー。未だ剣道のルール的なものはよくわかってないけれど、ふんとに面白かったぜ。セブンティーンもエイティーンも早く読みたいぜ。

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2010年3月24日 (水)

岡村桂三郎展

先日歌舞伎を観劇した後、銀座のコバヤシ画廊にて開催中の「岡村桂三郎展」に行った。友人カッパの大好きなアーチストで、今までも何度か作品が掲載された本を見せてくれたり、その凄さを話で聞いたりはしていたのですが、実は正直ぴんときてなかった。すまん。実際に実物に向かいあってみて初めて、やはり聞くと見るとでは大違いだなあと当たり前だがずっしり思った。ほの暗くてそんなに大きくないスペースに、ぎっちりと何かが居る。その空間に入った直後はなんだかよくわからなかった。作品のどっしりとした質感と彫られた木の荒々しさと静かなのに何故か圧倒される迫力にぼーっとなっていて、しかしじっと見ていると向こうもじっと見ているような。蛸だった。蛸の眼が。うーん蛸だったか!そんな作品。というわけでここで私が書いたことはやっぱり伝わらないとは思うのですが、お近くの方は是非実物を見て頂きたいです。わしらがお邪魔した時には岡村桂三郎さんご本人がいらっしゃった。カッパ大感激でムーンウォーク。なんで!?しかしカッパのおかげで凄い作品に出会えたことだよ。アリガトウ。

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2010年3月22日 (月)

御名残三月大歌舞伎・第二部

歌舞伎座カウントダウン時計がついに40日になっていた。嗚呼。本日、ちょっと早いけど自分的には歌舞伎座で観る最終日!「御名残三月大歌舞伎」第二部を観に行く。弁天小僧で最後を飾るのも音羽屋贔屓的としてはいいかなと思って。んーやっぱり弁天好きだなー。普通の感想で恐縮ですが、菊五郎さんの弁天小僧はやっぱりうまいわー。若い人の勢いも一所懸命さも勿論楽しませてくれるけれど、大人が演じる磐石の芸の凄みを感じました☆ほんとに歌舞伎って面白いなあ。そんな諸々の想いを話しながら、またまた友人カッパと飲む。

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『GOSICK』

桜庭一樹の『GOSICK -ゴシック-』(角川書店)を読む。舞台は前世紀初頭、ヨーロッパの小国ソヴュール。貴族の子弟が集まる名門・聖マルグリット学園の図書館塔に軟禁される謎の美少女・ヴィクトリカ。日本からの留学生・久城一弥は、人形のような容姿に加えて頭脳明晰な彼女に振り回される毎日だが、ある日二人は招待された豪華客船で奇妙な殺人事件に巻き込まれて...みたいな話。深夜にやっているアニメっぽい設定と美形キャラが馴染める向きには入りやすいと思うも、舐めてかかると案外ダークな展開&結末に蹴られます。ゴシック趣味な雰囲気が好きな人にも良いかも。

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2010年3月20日 (土)

「染模様恩愛御書」

上海に魂もってかれたまんまで飲んだり飲んだり飲んだりしながら一週間過ごしてしまった。私はひとつのことにかまけすぎるな昔からな。つうわけで現実に戻って、昨日は日生劇場へ染五郎&愛之助の「染模様恩愛御書(そめもようちゅうぎのごしゅいん) 細川の血達磨」を観に行った。現実に戻ってますか?という軽い疑問はさておき、話題の衆道歌舞伎(そんなジャンル?)を堪能。うーむ何と言ったらいいのかなあ。おもしろい!んだけどここ、笑ってもいいんでしょうか?みたいなためらいもある。たぶん染五郎と愛之助はまじめにラブなんだから!でもすみません笑っていいっすか!の連続。染五郎って実はすげええチャレンジャーかも。人間豹とか衆道とか新感線とかかぶいて踊れとか、もう振り幅が大きすぎて気付かなかったチャレンジ精神。彼は一体何処へ向かっているのか?そのゆくえをわくわくしながら見守りたい...なんつって。

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2010年3月15日 (月)

千穐楽!「上海バンスキング」

日曜日、2010年版「上海バンスキング」の千穐楽へ行ってきた。最後の日も、ずっと一緒に上海バンスキングを観続けてきた&自由劇場の諸々を追いかけてきた相棒のカッパとともに。やはり千穐楽はオープニングから熱気がスゴイ。立ち見もぎっしり。この芝居のスバラシさをとにかく共有して欲しくて(←おせっかい)、割りと周りの人々に布教してきたけれど、誰を連れて行っても鉄板だったなあ。上海という独特な土地の自由な空気の中を、ジャズばっかりやりながら好きに生きていくジャズマンたちの、おもしろうてやがて哀しきな濃い時間。なんだかもういろんな感情で自分の中はぐちゃぐちゃ。ほんとに最後のロビー演奏では、昔観客としてよく見かけた人、当時の制作だった人、元自由劇場の役者さんなど懐かしい顔も入り混じって大層盛り上がったことだよ。上海バンスキングがもう一回観られたというのも夢のようだったけど、終わるのもやっぱり夢みたいだった。いい夢だ!ほんとにありがとう上海バンスキング。

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2010年3月13日 (土)

『果断』

今野敏の『果断 隠蔽捜査2』(新潮文庫)を読む。前作『隠蔽捜査』で起こったある事件によって、所轄へ左遷された(と言っても署長)バリバリのキャリア・竜崎の活躍を描く警察小説。このシリーズはなんといっても竜崎のキャラクタが素晴らしく面白い。気持ちいいまでのエリートっぷりなのだが、それは単に偉そうなのではなく、エリートはエリートなんだからそれに相応しい働きをするというちょっと変わったエリートさんなのだ。いやそれが普通であってホシイけどね。警察という結構特殊な組織の中で常に合理性を求め、責任をとるところはきっちりとり、上にも下にも己の揺ぎ無い姿勢を示していく、こんな人ってちょっといないかも。好きだなー竜崎署長。

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2010年3月10日 (水)

再び!「上海バンスキング」

昨日のことですが、雪の中、再び「上海バンスキング」を観に行った。昨日はS席にて観賞、コクーンシートもそれなりの魅力があるけれど、やはりS席は見やすいってことに改めて感動。ざわざわした劇場がバクマツのラッパで非日常へすっと変化する瞬間に打ち震える。嗚呼やっぱり大好きだー!と何度も叫びたくなる。ぐっとくる台詞も沢山あるなあ。飽きないなあ。そしてSingSingSingを正面から観ると、あまりのかっちょよさに嗚咽(←ヤバイ人)。ほんとに参ったぜ!

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2010年3月 8日 (月)

『警官の血』

どこもいかない冬休み、じっくり腰を据えて長編をと思い、佐々木譲の『警官の血』(上下巻・新潮文庫)を読む。戦後から現代まで、安城清二、民雄、和也という三世代の警官親子を中心に描かれた警察小説の大作である。それぞれの時代背景の中での警察というものの姿がまず興味深かったし、ひとことで警官と言っても当たり前だが実にさまざまな種類の仕事があって、各方面とのデリケートな力関係や駆け引きなんかも面白かった。初代安城警官がこだわっていた殺人事件と彼自身の死という一本通った謎がある上に、起伏に富んだストーリー展開で、この長さなのに飽きることなし。うーんドラマ化されたのも観たかったなあ。

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2010年3月 7日 (日)

『ハイドラ』

金原ひとみの『ハイドラ』(新潮文庫)を読む。有名カメラマンと密かに同棲している、彼の専属モデル・早希という病み気味な女子のめんどくさい恋愛小説って言うんですかね。”出会った瞬間から少しずつ、確実に、発狂してきた”っつう帯の文句に引かれて読んでみた。登場人物が華やかな世界の人たちばっかりで感情移入し辛いかと思いきやそうでもなくて、狂わざるを得ないどうにもならなさ加減には納得してしまった。でもまあそこまでひどくもないので、読みながら若干気持ち悪くなって引いた自分にほっとした。何だその感想は。もっと若くして読んだら引きずられていたかもなあ。にしてもこの人、芥川賞作家なんすよねー。芥川賞ってなんすかねー、とはたまに思う。

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2010年3月 6日 (土)

『勘三郎、荒ぶる』

小松成美の『勘三郎、荒ぶる』(幻冬舎文庫)を読む。中田ヒデのインタビューの人か...と、なんとなくどうなの的な軽さで読んでみたら、かなり力の入った取材と案外な歌舞伎への愛、聞き上手で尚且つ読みやすい文章で、すっごく面白かったよ。勘九郎から勘三郎への襲名、野田歌舞伎やコクーン歌舞伎、平成中村座への挑戦、家族のことなど、とにかく全力で芝居バカ(勿論褒め言葉)な感じが伝わってきまくり。歌舞伎の演目についてもわかりやすい説明があるのも良いし、ミーハー心が満足するような逸話も沢山。なんだかんだ言われるでしょうけれど、勘三郎さんみたいな古典もきっちりやってその上新しいこともばんばんやるよー!的な歌舞伎役者は絶対必要だと思う。クドカンの解説がまたスバラシかった。自身が作・演出をした「大江戸りびんぐでっど」にも触れながら、結果著者についてよりも勘三郎さんのことばっかりを語っていたのが可笑しかった。小松成美もきっとそれでいいんじゃんと思ってるに違いない。勘三郎さんにはそーゆう魅力があるよね。

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2010年3月 4日 (木)

『桃色トワイライト』

冬休み中でーす。肋骨の痛みに耐えながら、三浦しをんの爆笑エッセイ『桃色トワイライト』(新潮文庫)を読む。すげえなーしをんちゃんのエッセイ。もはや文学!?乙女でオタクの神??仮面ライダークウガは今更ながら全部観なくちゃ!と思ったし、物陰カフェという素晴らしい思いつきには鳥肌すら立った。佐藤浩市のことを、私とカッパは”京都の男”と呼んでいます。それくらいがっつり影響されてマス!解説が岸本佐知子さんとはまたナイス。しかも岸本さんがしをんちゃんのことを師匠と呼んでいるなんて(ホ○漫画の...)。しをんちゃんに幸あれ、と思いつつ、でもこのままずっとつっぱしってホシイとも願う。大好きです☆

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2010年3月 3日 (水)

灯りをつけましょ

Hinamatsuri_2女子の節句です☆
京都で買ったちいちゃな雛人形を飾る。
貝の中に二人仲良く並んだお雛様。

なんて浮かれている場合ではない。
本日、咳をしたら肋骨にピキッと音がして
息も出来ないくらいの激痛が。
もしや、折れましたか!?
そんなひな祭り。

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