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2009年8月 1日 (土)

『夏の口紅』

樋口有介の『夏の口紅』(文春文庫)を読む。15年前に家を出た父親が死に、残された形見を受け取った大学生・礼司が、その意味と消息不明の姉の行方をさがすひと夏の話。樋口有介らしい、暑くてせつない夏の青春小説となっております。彼の描く男の子は、ちょっと皮肉の効いたしゃべり方で女性にもてて何か基本冷静でいつも余裕をかましている小憎い奴、っていうのが定番だが、礼司くんもその系譜。年上の恋人や一風変わったとびきりの美少女に翻弄されながらも結局最後のとこは曲げないんだよな。勝手気ままにやってるように見えても譲れない一本が通っているから、ひとのルール違反を許せないのもまあ説得力はあるか。ほんと可愛くない、けど憎めないのね。ちっ。

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