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2008年10月

2008年10月29日 (水)

『三人の悪党』

浅田次郎の『三人の悪党 きんぴか①』(光文社文庫)を読む。このシリーズは案外未読で、敬愛する先輩に薦められるも勿体無くてなかなか着手できなかったもの。しかし一旦始まってしまうと、個性が強く粒ぞろいのキャラ・多少強引なくらいの勢いある展開にすかっとさせてくれるオチ・おもしろうてぐっとくる浅田節の心地よさにしびれまくり!元やくざのピスケン、元自衛隊員の軍曹、元政治家秘書のヒデさんという、一見共通するところの全くない三人が徒党を組んであれやこれやとブチかます。ちょっと世間からはみだした、しかして筋の通った男たちのまっつぐな生き様にがつんとやられて、二巻も即買いに走る。今更ですが読んで良かったっす、先輩。

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2008年10月28日 (火)

『金春屋ゴメス』

西條奈加の『金春屋ゴメス』(新潮文庫)を読む。想像力をめっさかきたてるタイトルがかっちょいい!と兼ねてから気になっていたが、日本ファンタジーノベル大賞受賞作だからなー(読んでいてさっぱりわからん本が割と多くてちょっと苦手)、と敬遠しつつ、文庫になったので買ってみた。すまん、すこぶる面白かった!近未来(っていうのも苦手だ、ほんとは)の日本に存在する鎖国状態の「江戸」を舞台にした捕物帖っていうんですかね。「日本」から「江戸」に入国した大学生・辰次郎が、金春屋ゴメスの元に身請けされ、その仕事を手伝うことになる。ゴメスと裏金春の面々、そして辰次郎は「江戸」に蔓延する流行病の正体をつきとめられるのか?初めのうちは、銀魂?日光江戸村?なんて思っていたのだが、途中はもうそんなこと忘れて普通に時代物を読んでいる気分に。それでも忘れた頃にふっとちらつく「日本」の姿によって、ただの時代物じゃないことに気付かされるのがオモシロイ。もしも今「江戸」があったらやはり拙者も行きたいぞ。その時は名前を三冬(by剣客商売)に変えるぞ。

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2008年10月27日 (月)

ィヨコハマのアートな秋

黄金町・日ノ出町あたりのディープなエリアにて「黄金町バザール」というアートなイベントが開催されている。競馬の日などは普段にも増してかなりのワイルドさを醸すここいら、浜っ子でも正直ちょっと腰が引ける感はある。意を決して?行ってみたのは日ノ出スタジオで催されている「田宮奈呂+me ISSEY MIYAKE」。なにしろmeの服が大好きなので!meのディスプレイや季節ごとのカタログは見ているだけで楽しくて、ポップでキュートでユーモラス。こんな風に集めて展示して見せてくれるなんて、とっても贅沢!堪能しました。11/30までやってるのでmeファンの方は是非。

その後、みなとみらいへ移動、横浜トリエンナーレの一環のリングドームイベントへ行く。友人カッパがみつけてきてくれた「オフビート談話室」っつう催し物にはなんとわしらの愛するいしいしんじが登場!ってことで駆けつけたわけだ(10/26)。生いしいしんじ!嬉しい。赤いパンツ。関西イントネーション。骨格が綺麗そう、アタマが非常に良さそう、更に愛してしまいそう。いしいしんじ目当てだったが、ナビゲーターのおねいさん・住吉智恵という美人にも釘付けだ。アートライターで必要以上に美人。いいなあ。いしいしんじを「しんじくん」と呼んでため口だよ。いいなあ(アゲイン)。今まで杏子の立ち位置がこの世で一番羨ましかったのだが、住吉智恵的在り様にも断然憧れるぜ。あともう一人の出演者の戌井昭人という人が何というか超絶だった。どんな話をしてもこっちに伝わらないという徹底したわからなさ加減。可笑しい。存在そのものが面白すぎる。もってかれたー。しかしやっぱり最後はいしいしんじ。彼は即興で小説を書きながら読むのだが、これにはまいった。凄い瞬間に立ち会ってしまったという感じ。天才?絶対忘れられない一篇だった。天才?(アゲイン)

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十月大歌舞伎千穐楽・昼の部

昨日は十月大歌舞伎の千穐楽・昼の部へ行ってきた。草むしりのため遅刻、松禄の「奴道成寺」より観劇。道成寺って色んなバージョンがあるんだなあという何の捻りもない感想ですまん。「魚屋宗五郎」では菊五郎さんが飲む冷や酒がうまそうでうまそうで、今日の帰りは冷やでキマリだ!とやはりカッパと話し合う。場合によっちゃあ暴れてもいいかと。芝居を観ては飲むことや食べることを考えてしまうけれど、それはたぶん芝居がうまいから...?最後は芝翫さんの「藤娘」、傘寿の記念に藤娘を踊るというその発想に感心した。歌舞伎役者ってスゴイ。

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2008年10月25日 (土)

芸術祭十月大歌舞伎・夜の部

なんつうか覇気のない一週間を漫然と過ごしてしまった。本も読んでないし。しかし金曜日は張り切って会社休んで観劇デー!その前に念願のアフタヌーンティー!but豪雨!いいのいいの、マンダリンオリエンタルの38階には豪雨なんて関係ないざますの。友人カッパと似非有閑マダムな感じでプチなお菓子をつまみつつ、たぷたぷになるまでいろんな紅茶を堪能。下界を眺めながら、血反吐吐いて働く連れ合いの事を少し思い出す。

歌舞伎座夜の部は、私にとっては久しぶりの菊で幕開けの「本朝廿四孝」。微動だにしない勝頼ハンサムにうっとり☆生写真二枚買っとく。八重垣姫の玉さんは本当に本当の娘さんのようで、その奇跡の娘っぷりに唖然。狐火の場も玉さんから目が離せず。すげえ。「直侍」、のっけから権一の蕎麦屋の場面で、ハゲしく蕎麦が食べたくなる。舞台転換の間にカッパと終演後蕎麦屋に行く算段。しばらく蕎麦と熱燗のことで頭がいっぱいに。その後ぶらぶら病の三千歳・菊が登場するも、ちょっと熟女っぽくて吃驚。貫禄?でも可愛いです。えーっ終わり?という終わり。最後は福さんの「英執着獅子」。今これ書いてて初めてタイトル知りましたが、「執着」の二文字になんか納得。福さんの迫力に気圧され気味で、後見の芝のぶちゃんばかり見てたり...。
帰りはつつがなく居酒屋にて蕎麦を手繰り、熱燗きゅーっとやってご機嫌。また頑張れる気がしました。

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2008年10月21日 (火)

『QED~ventus~ 熊野の残照』

高田崇史の『QED~ventus~ 熊野の残照』(講談社文庫)を読む。QEDシリーズ10冊目は、熊野三山の謎にタタルさんが肉迫!ventusバージョンは殺人事件などに無理矢理巻き込まれることもなく、主に歴史のことに集中できるところが良い。今回は薬剤師の勉強会的旅行で熊野に行くのだが、その中のわけあり女子の視点でタタルさんと奈々ちゃんを描写しているのが新鮮か。第三者からするとこいつらこんな風に見えてるんだねー。特にタタルさんは一介の薬剤師なのに何故こんなことに無駄に詳しい!?とあやしまれること必須で笑える。神さまの名前が沢山出てきておさるにはややムツカシですが、熊野詣ではいつか行ってみたいっす。

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2008年10月19日 (日)

『追憶のかけら』

貫井徳郎の『追憶のかけら』(文春文庫)を読む。妻を失い、失意のどん底にいる大学講師・松嶋のもとに持ち込まれた、ある作家の未発表原稿。亡妻の親に引き取られたままのわが子を取り戻そうと、まずは名を上げるべくその作家について調査を始めるが、そこには得体の知れない悪意が...みたいな話。途中、くだんの作家の手記がたっぷりと掲載されており、これがなかなか謎をはらんだ読み応えのあるものとなっている。作家が追っていた謎を、時は流れて更に松嶋が追うと言うのが面白い。かなり長い小説だが早く真相を知りたくてわしわし読めた。読後も妙に余韻を残す一冊。ダメ男にオススメ。

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2008年10月18日 (土)

清さまが見た景色

Bungakukan_4鎌倉散策。鎌倉文学館へは初めて行ったのだが、誠に素晴らしき場所であった。とっても気に入ってよ。此処に住まわせて頂戴。似非おひいさまでゴー。元は前田侯爵家の別邸。なんと三島由紀夫著『春の雪』の中で、松枝家の別荘の描写はこの建物をモデルにしているらしい。清さまがシャムの王子たちと一緒にこの窓から海をご覧になったのだわ...。そう思うと更に特別な場所に!
友人たちと沢山食べてなんだかんだと買い物して、珍しく女子っぽい休日でありました。
←バラ園から見る鎌倉文学館。
写真が下手なのであまり優雅に見えず...

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2008年10月16日 (木)

『七瀬ふたたび』再読

NHKでやってはるドラマ「七瀬ふたたび」が密かに楽しみな今日この頃。亀治郎さんの刑事っぷりが何しろ味わい深い...。「なにっ!?」顔や「うむむむ...」顔、長い溜め、必要以上にスルドイ眼差し、ド直球の刑事的表情が面白くて、つい注目してまいます。必見です。そういえば高校生の時、この本やたら流行ったなーと思い出し、本棚の奥から引っ張り出して『七瀬ふたたび』(筒井康隆著/新潮文庫)を久しぶりに読み直す。私が持ってる版は280円ね。280円でこれだけはらはらできるとは、書籍というものはいかに安いか。本書は『家族八景』『エディプスの恋人』の七瀬三部作の二作目で、美しきテレパス・七瀬が同じような能力を持った仲間と出会うも、超能力者を抹殺しようとする組織に狙われ...みたいな話。かなり昔に出版されたものだけれど、今も色あせず夢中で読んだ。

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2008年10月15日 (水)

映画『容疑者Xの献身』

映画『容疑者Xの献身』を観る。映画館の大画面で観ると福山くんも年をとった...と思うも、その枯れた按配が良い方向に作用している感じ!素敵でしたよガリレオ先生。堤真一の石神は全くイメージじゃなさそうで案外そうでもなく、冴えない中年男全開ぶりに拍手。松雪ちゃんの薄幸そうな綺麗さも説得力があったし。四色問題と学生時代について石神と湯川がそれぞれ思いを馳せるシーンは何だか美しく、胸が詰まった。ちょっと泣く。しかしラストに関しては実は小説の方に軍配があげてしまったわたくしである。あげてしまった、ってこともないが。全篇シリアスな感じの中、ヤングジャイアンツの監督に笑った。素晴らしい。

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2008年10月13日 (月)

日光結構

Power_spot日光に行ってきた。小学校の修学旅行以来。
徳川家の教えと秘密がいっぱいの東照宮には、
無駄なものがひとつもないらしい。
家光と天海によって何重にも呪で塗り固められた
結界だという(byタタルさん)。
天海恐るべし。
ここから眺めると鳥居の中に陽明門が、
更に奥の本殿?がすっぽりと収まって見える。
そして夜には陽明門の真上に北極星が輝くのであった。
全宇宙の中心、的な東照宮。
Sansaru_2

有名な三猿。
人の一生を猿で現したものの一部で、
神厩舎に彫られています。
猿は真猿=魔去る、っつう邪気払いのシンボルなんじゃよ。
お猿万歳じゃよ。

Nikko_okou
そして連れ合いはまたもやお香をバカ買い...

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2008年10月10日 (金)

『QED 東照宮の怨』で予習

やっと『24シーズンⅥ』が終わった...。明日からゆっくり休めるぜ。つうわけで日光に行ってきます。予習を兼ねて高田崇史の『QED 東照宮の怨』(講談社文庫)を再読。二年前に読んだはずだが諸々忘れすぎてて新鮮。タタルさんに解説してもらいながら見学したいね。

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2008年10月 7日 (火)

『体内時計+』

寺島しのぶさんの『体内時計+』(ポプラ文庫)を読む。ただただ寺島家の生活を覗き見したいがために手に取ったのだが、そんな下世話な自分を恥じました。歌舞伎役者の家という特殊な環境に生まれ、コンプレックスと自意識のせめぎあいに苦しみながらも自分の思う道を強く歩いていく一人の女子の生き様が直球で語られており、潔くてかっちょよかったよ。悩んだ時や人生の岐路に立たされた時に、背中を押してくれたと言う先輩たち(太地喜和子さんや大竹しのぶちゃん、桃井かおりさんなど)の言葉がまた絶妙だった。アンドしのぶ姉さんがブラコンだというのも普通に納得!

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2008年10月 6日 (月)

『本当はちがうんだ日記』

穂村弘の『本当はちがうんだ日記』(集英社文庫)を読む。著者は歌人だが、私はその作品よりも彼特有のだめだめ感漂うエッセイ群の大ファン。”容姿が平凡な上に、自意識が強すぎて身のこなしがぎくしゃく””今ここにいる私は「私のリハーサル」なのである。これはまだ本番ではない。素敵レベルが低いのはそのため”そんな文章を舐める様に読んでは穂村くんにシンパシーを勝手に感じていた。この愛すべき”世界音痴”さ加減。好きだ...と思っていると、本書で「妻と二人で雑誌の塊を抱えて」という一文を発見。え?何かのメタファーかと思いもう一度熟読するも確かに妻と。妻、いるのか。結婚したのか。なかったことにするのが困難だから結婚は怖いって言ってたくせにぃ!ちょっとがっかりする自分の小ささにもまたがっかりだ。解説はしをんちゃん。いつもながらスバラシい解説だよ!解説職人て呼んでもいいっすか。

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2008年10月 5日 (日)

『レヴォリューションNO.3』

『24』のシーズン到来☆例によって日々寝不足が続いている。ふらふらだが、おもおもおもしろいっす。今回もすごいっす。そんなわけで諸々滞り気味。
金城一紀の『レヴォリューションNo.3』(角川文庫)を読む。これはイイ!ざっくり言えばおちこぼれ男子高の男の子たちが「世界を変える」ため、行動する物語。その行動というのが、難攻不落のお嬢様学校の文化祭に潜入を試みたり、女子に頼まれてストーカー退治に乗り出したりするっつうものなのだが、端から見るとバカで無謀な作戦だとしても、彼らにしかできないやり方でしかも筋が通っており、その姿はとってもかっちょよく見える。つるむのは嫌い、でも友を想う気持ちは揺るがない。勉強のできる奴らが支配する世界に風穴を開けんとす彼らの名は「ザ・ゾンビーズ」。痛快で愉快で時々胸が痛くなる、彼らの物語から目が離せない。あー男子っていいなあ。

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2008年10月 1日 (水)

映画『グーグーだって猫である』

映画『グーグーだって猫である』を観る。かわゆらしき生き物、それはチンパンジーの子供、オラウータンの子供、DAIGOが育てていたペンペン、最近生まれたばかりの姪、そしてグーグー!いやー特に猫好きでもないんすけど、グーグーは滅法可愛かったよ...。猫がいる生活っていいなあ☆なんて、こんな俺にも思わせる凄腕ぶり。結構見所がいっぱいあって楽しい。大島弓子の漫画をハゲしく読み返したくなったし、久しく行ってない吉祥寺にも惹かれまくった。麻子さん(キョンキョン)のくるくるパーマすらまねしたくなったよ。そして私の中ではグーグーの可愛さをこっそり超えたのが、平成の火野正平(と勝手に言い続ける)・加瀬亮だ!ぶっきらぼうな口調のちょっと不思議なキャラクタ、何つうこともない服装、微妙な表情、全部ツボ。グッドです。

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