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2008年9月

2008年9月30日 (火)

『駅神』

図子慧の『駅神』(ハヤカワ文庫)を読む。ジャケ買い。駅のホームにふらっと現れて気が向くと易を立てるという謎の老人。ある事故を予知したことから評判になり、彼の助言を求めて迷える人々が駅を訪れるようになる。途中易学への変わったアプローチなども盛り込みつつ、易を通して出会う人たちの人情味溢れるミステリに仕上がっております。ちょっと珍しくて面白いかも。しかし易は案外緻密で難しいものなのな。読めない字も多いし、巻末の易に関する資料はちんぷんかんぷん。

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2008年9月28日 (日)

『とっても不幸な幸運』

畠中恵の『とっても不幸な幸運』(双葉文庫)を読む。アクも腕っ節も強く、ひねくれてるのに世話好きな店長が営む「酒場」という名の酒場。常連客ばかりのその店に「とっても不幸な幸運」という缶詰が持ち込まれる時、事件が起こる...。飲み屋の主人が謎を解くと言えば北森鴻の香菜里屋シリーズを思い出すが、それよりはだいぶ物騒で荒っぽい印象。しかし店長の料理はうまそうだし、謎解きの方も負けてはいない。好みからすると一見さんでも受け止めてくれる香菜里屋・工藤に軍配はあがるけれど、一度常連になってしまえば「酒場」も離れがたい魅力がありそう。常連になるのは難易度が高いけどね。

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2008年9月27日 (土)

『秘密(4)(5)』&『ファンタジウム』(3)

給料が出たのでやっと続きが買えました、清水玲子の『秘密(4)(5)』(白泉社ジェッツコミックス)を読む。相変わらず深く細やかで丁寧な作品に震え上がる。個人的には常に冷静沈着な薪さんがハゲしく動揺したりうっかり感情を剥き出しにしてしまうところがとっても好き☆
杉本亜未の『ファンタジウム(3)』(講談社モーニングKC)には、またまたしをんちゃんのマンガ愛溢れる帯がついていたよ!要チェックや(しつこいが彦一)。マジシャンとして徐々に注目されつつある長見良のもとに色々な人間が接触してくる中、悩みながらも案外流されない良のまっすぐな頑固さが羨ましくも何か泣ける。人間でほんとにみんな違うのだなあと当たり前のことを改めて思う。だから面白くてムツカシイ。

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2008年9月25日 (木)

『消えた山高帽子』

翔田寛の『消えた山高帽子 チャールズ・ワーグマンの事件簿』(創元推理文庫)を読む。著者は本年度乱歩賞作家らしい。文明開化のィヨコハマを舞台にした推理モノというだけで浜っ子的にはわくわく。西洋幽霊や英国人切腹事件の謎、歌舞伎役者を巻き込んだ山高帽子盗難事件、教会の密室殺人などを、実在したイギリス人記者ワーグマンが解く。表題作に登場する歌舞伎役者が大層かっちょいいので要チェックや(彦一)。

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2008年9月24日 (水)

『SLAMDUNK』全31巻

先日スラムダンク芸人を号泣しながら見ていたら無性に読み返したくなった。休日だし、井上雄彦の大傑作マンガ『SLAMDUNK』(全31巻・集英社)を一気読み。もう何度読んだか。しかし未だにきっちり泣け、どーんと感動できる素晴らしさだ。ほんとにイイ。イイとしか言えない。スラムダンクだけで一晩中飲める。バスケっていいっすね。今シーズンから田臥が栃木のチームでプレイすることだし、またJBLも観に行きたい。

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2008年9月22日 (月)

『エンデュミオンと叡智の書』

マシュー・スケルトンの『エンデュミオンと叡智の書』(新潮文庫)を読む。”図書館から始まる冒険ファンタジー”という帯につられて買ってみた。オックスフォードの図書館で不思議な古書をみつけた少年が、その本を巡って色々巻き込まれる物語。15世紀のドイツと現代のオックスフォードでの出来事が交互に語られるのが興味をそそるけれど、結局本の力と言うより紙の力が重いような気がして、そこがちょっと本好きとしては残念な感じ。しかし何はともあれ大好きなオックスフォード(行ったことないけど)が舞台故、その描写だけでも酔える。本書は映画化らしいので、その雰囲気を味わう為にも是非観たい。

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2008年9月20日 (土)

映画『パコと魔法の絵本』

映画『パコと魔法の絵本』を観に行く。中島哲也監督の『嫌われ松子』が案外好きだったので。溢れんばかりの色彩に加えて何だかキラッキラしており、もしや監督って日本のディズニー...?とまで思ってしまった。それは間違いかな。最初の方は、変人ばかりいる病院のそれぞれの変人ぶりがどうなんだ的な空回り感があったけど、そんなこともだんだん気にならなくなります。ベタだけどいい話よ。ベタな泣かせどころにいちいちはまって泣いたよ。とにかくパコが可愛い。なんであんなに可愛いとですか、アヤカ・ウィルソン。このままうまく思春期を乗り切って、素敵な女性になって欲しいです。大きなお世話。

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2008年9月17日 (水)

『哀国者』

グレッグ・ルッカの『哀国者』(講談社文庫)を読む。アティカス新刊キターーー!と書店で小躍り。久方振りのシリーズ最新刊であるが、前作『逸脱者』でタイトル通り逸脱してしまったアティカスは一体どうなっておるのかと非常に心配であり、正直読むのが怖いような気もしていた。そしてやはりのっけから悪夢のような展開...。嗚呼もう辛すぎる。最後まではらはらさせられ通しで、結果やっぱり面白かった。もうこれをもって完でも良いのではないかと思ったが、どうやらまだ続くらしい。嬉しさと心配と。アティカスに幸あらんことを。

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2008年9月16日 (火)

カウパレード2008

二年ぶりのカウパレード。東京駅から有楽町まで牛を見ながらぶらぶら歩く。今年は計73頭の牛がいるそうです。
Asaba_cow
Gekkou_cow
Minus_cow
Stocking_cow

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2008年9月14日 (日)

秀山祭九月大歌舞伎・昼の部

昨日のことだが秀山祭九月大歌舞伎・昼の部を観に行った。先月コクーンでの作業服眼鏡染五郎さんにヤラれた流れで、「竜馬がいく」が狙い。いつも全く出演者を把握していない為、松緑とか出てきて吃驚。常に新鮮な心持ちであります。一番驚いたのはおりょう役の亀治郎だ!演舞場だと思っていたのに...。掛け持ち、すごいな。しかし彼女が登場する場面はほぼ面白かった。すっごく楽しそう。薩長の話には聞く耳を持たん会津&新撰組贔屓のわしであるが、やはり竜馬はそーゆうのを越えたスケールの大きさがあるにゃあ。おりょうさんつうのもたいしたおなごだにゃあ。舞台の感想っつうより、幕末への感想か。次の「逆櫓」は苦手な子供取り違えもの。歌六さんのシブイ声に誘われていつしか熟睡...隣の友人がすすり泣く声で覚醒。そんなに泣ける話だったのか。すまん。最後の「日本振袖始」はなんと玉さん(これも知らなかった)!ゴージャス!玉さんはシャーッみたいな蛇顔をしても美し。この世のものとは思えない感が素晴らし。途中、思いがけず巳吉センセのマドロス三味線アワー(何か台みたいなものを持ってきて片足を乗せ一人で三味線を弾きまくる)があって狂喜乱舞。ええもんみせてもらいました。

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2008年9月13日 (土)

映画『20世紀少年』

ともだち降臨!映画『20世紀少年』を観に行く。絶妙なキャスティングだけでかなりおなかいっぱい。主要キャラは勿論、ユキジの友人の女弁護士とかドンキー嫁に至るまでぴったりで手抜きなし。刺されている男・エンケンさんもマンガと同じ顔...。はしょってはいるものの原作に忠実で、さっすがお金かけてんなーといった感じ。2時間半は長いけど、どこを削るかと考えたらどこもないので困った。これがあと2本あるのか。大変だ。

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2008年9月12日 (金)

『目薬αで殺菌します』

森博嗣の『目薬αで殺菌します』(講談社ノベルス)を読む。タイトル、なんだそれ。忘れた頃のGシリーズですよ。森博嗣の新刊を書店でみつけると条件反射で「おっ」とか思うんだけど、その後すぐに「ちっ」と舌打ち。また買わなくちゃいかんのかっつう舌打ちな。無視すればいいのにそうもいかない相手に会ってしまった時のような心持ち。買うのよすか、とも思うも結局買っている。文句垂れながら即着手。すっかり諦めたハズなのに、もしかしたらもう一度何かやってくれるかも!と心のどこかで愚かにも期待している。もうあんな時代はこないよーとわかっちゃいるけど、バブル期にいい目をみた世代(あっ俺らか)が、バブルの夢よもう一度☆とつい願ってしまうみたいな。一夜限りのジュリアナ復活にうっかり行ってしまうみたいな。なんの話かよくわからなくなってまいりました。まっそんな儚い期待を抱きつつ読んではみるものの、やっぱりか...と出口のない不景気な世の中を憂うことにもすっかり慣れた。内容に全く触れてないけど、森センセの新刊を読む度に以上のような気持ちになってしまうわたくしである。もう夢を見ちゃ駄目ですか。

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2008年9月11日 (木)

『ザビエルの首』

柳広司の『ザビエルの首』(講談社文庫)を読む。著者は最近よく雑誌などで見かけるが、ちょい悪ワイルド眼鏡ぶりがかっちょいい☆と思い、そんなヨコシマな感情で一冊買ってみた次第。鹿児島で発見されたというフランシスコ・ザビエルの首を取材に行ったフリーライターの修平は、首に導かれるかの如く時空を越えて殺人事件の推理をする。アイデアは面白いし、ラスト近くのおおっという驚きもあるけど、ザビエルに乗れるかどうかが肝なのでは...。わたくし的にはそこそこ。著者は他にも歴史上の人物が事件を解く系のミステリを書いているのでトライしたい所存です。

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2008年9月10日 (水)

映画『デトロイト・メタル・シティ』

クラウザーさん降臨!!満を持して映画『デトロイト・メタル・シティ』を観に行く。おもろかったで。何かちょっとええ話にもなってたで。ええ話にする必要もないのではとちらっと思ったりもしたけど、まあ折角映画にするんだからサムシングええ要素でもないと説得できないのかも(何を?)。松山ケンイチ頑張った!ちゃんと立派にクラウザーさんだったよ。素の根岸くんの時もくねくねゴボウ野郎具合が気持ちイイまでの気持ち悪さ。素晴らしい。フリッパーズの着メロまで笑かす。♪甘い甘い甘い甘い....も耳から離れず。ひっさしぶりにカジヒデキを見たなあ。トクした感じ(嘘)。今、芸能界いち何故か色物にチャレンジする男(そしてそのチャレンジがからまわりする男)鈴木一真もまたやっちゃってたし。映画化の意味はあったんじゃないかな☆自分、デスメタルとかぴんとこない方なんすけど、結構アツくなったっす!クライマックス場面では激しく首振ったりしたくなったっす。クラウザーさん、神っす!いや悪魔か。

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2008年9月 8日 (月)

『アナ・トレントの鞄』

クラフト・エヴィング商會の『アナ・トレントの鞄』(新潮社)を読む。先日のABCブックフェスでクラフト・エヴィング商會のお二方にサインをして頂いた本です。うふうふ。アナ・トレントとは、往年のオリーブ少女にとってはマスト物件的だったスペイン映画「ミツバチのささやき」に登場する少女である。この子の格好がかわゆらしかったのよね...。と思わず遠い目になってまう、素敵なタイトルにまず惹かれる。旅先で仕入れたと言う不可思議であやしげな品々(稲妻の先っちょ、サンドイッチ・フラッグのコレクション、終景手帖、道化師たちの鼻etc)が次々と目の前に差し出され、想像の余地があるそれらのいとおしい物たちにしばし心を奪われる。クラフト・エヴィング商會が見せてくれる世界は常に静かな驚きがあり、同時にどこか懐かしい。やっぱり好きです。

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2008年9月 7日 (日)

『ニコチアナ』

川端裕人の『ニコチアナ』(角川文庫)やっと読了。火を使わない画期的な無煙タバコを核に、その特許を持ってるらしい謎の人物、秘蹟を描いた絵文書、古の一族の予言等々思わせぶりな要素があれこれ登場して、ええ面白そうじゃん!と思ったのだけど...全く乗れず。次の展開で来るか、次こそは、と思いながら結局最後まで不発?いやちょいちょい爆発はしてるんだろうけど私の琴線には届きませんでした。何がいかんのかなー。タバコに興味ないからかなー。でも興味がなくたって読ませるものは読ませるけどな。全体的に面白そうなのに惜しい!といった感じであった。愛煙家は読んでみたら如何か(テキトー)。

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2008年9月 6日 (土)

『秘密(1)~(3)』

しをんちゃんお薦めのマンガを読んでみようシリーズ。清水玲子の『秘密 トップシークレット(1)~(3)』(白泉社)を読む。死体から損傷のない脳を摘出後MRIスキャナにかけ、電気刺激を与えたりして死亡した本人が生前に見ていた映像を映し出し、そこから事件解明を行うっつうMRI捜査。日本で唯一この捜査方法を取り入れている科学警察研究所法医第九研究所・通称「第九」を舞台にしたマンガなのだが、凶悪猟奇犯罪を犯した者やその被害者の脳を見るのでとにかくヘヴィな話が多い...。しかも絵が美しい...。このギャップが余計怖い。人の脳を見る、ということに付きまとう罪悪感や好奇心がないまぜになり、また強烈な負のエネルギー的なものに引きずられそうになったりする捜査員たちのギリギリぶりが緊迫感を以って描かれております。とにかく人間の持つはかりしれなさ加減に戦慄したり、隠された深い想いに圧倒されたり、色んな意味で涙が出てくる。すごいなこの人。最初見た時、女の子?と思った第九の室長・薪警視正にやはりやられました☆薪と青木のカップリングにも期待とかこっそり思う。今のところあと2冊出てますがお値段もヘヴィなのでなかなか買えず。

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2008年9月 5日 (金)

CKB!『ZERO』

近頃ずっとずっと繰り返し聞いているのはクレイジーケンバンドの新譜『ZERO』。夏はやっぱりCKB!夏が終わっちゃってもCKB!殊能将之が「大傑作」と絶賛していた通りの大傑作。猥雑でクールでとことんイカした、オトナだから楽しめるオトナのための一枚。なんでそのメロにその歌詞を大真面目に乗せるかっつう無茶な感じ、フレンチポップな洒脱加減、次から次へとインド?ファンク?ジャズ?ともう何でもアリ。嗚呼かっちょいい。この秋、初めてCKBのライブに行くので今からウキウキウッキーでござるよ。

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2008年9月 3日 (水)

『角』

ヒキタクニオの『角』(光文社文庫)を読む。突然アタマに角がはえてしまった女子のお話。え、なんで角!?という謎の角を巡るあれやこれやもメインだが、主人公・麻起子が働く出版社の校閲部での仕事に興味津々。校閲ってこんな突っ込んだことまでチェックするんだ!と感心したり、編集者や小説家との攻防戦に吃驚したり。「日本語は我々潮光社校閲部が守る!」っつう矜持で仕事に向き合う校閲部の面々の何だかかっちょいいことったら(つい多用してしまうこの「何だか」も校閲対象になるらし)。言葉を大切にする現場を垣間見られたことが面白かった。最後までいちいちイガイな展開も飽きさせず。ヒキタクニオの描く女子はキュート且つしゃんとしてて結構好きよ。

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2008年9月 1日 (月)

『蝶狩り』

五條瑛の『蝶狩り』(角川文庫)を読む。読み始めて直ぐ、冴えない探偵桜庭&その腐れ縁の友人でルックス極上性格極悪な資産家の御曹司・檜林、っつうカップリングはどこかでお目にかかった覚えが...と五條棚を検索したら、『冬に来た依頼人』(祥伝社文庫)で確かに読んでいた。おおこれの第二弾か、と嬉しくなる。人捜し専門の調査事務所を営む桜庭が、女子高生やキャバ嬢の捜索をしているうちに諸々巻き込まれていくっつうか自分からややこしい羽目になっていく的な話。五條瑛にしては登場人物の女子密度が高く、時々何を読んでいるのか見失うも、檜林のイカす俺様ぶりが頑張ってカラーを出していた。何のカラーか。次はあるのかなあ。あって欲しいなあ。

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