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2008年1月

2008年1月31日 (木)

『痙攣的 モンド氏の逆説』

鳥飼否宇の『痙攣的 モンド氏の逆説』(光文社文庫)を読む。んームツカシイ。ロック、アート、サイエンスについてハゲしく論じる登場人物たち、もれなく起こる奇妙な事件、繰り返される既視感、そして予想もしない怒涛の最終話...。なんじゃこりゃ!というのが率直な感想。でも現代アート論のあたりとか興味がある分野なので結構面白く読めた。”本格”なのかどうかはよくわからないけど、なんか気になる人かも。

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2008年1月29日 (火)

『風光る(3)(4)』

渡辺多恵子の『風光る(3)(4)』(小学館文庫)を読む。ほとんどの新撰組モノは池田屋事件がひとつのクライマックスで、その際に大活躍しつつ喀血したらしい沖田総司が事件後寝込んだりなんかするのが常である。総司贔屓のわたくしとしては池田屋過ぎるともう総司の見せ場なしとか言ってすっかり腐るわけですが、本書では違う!あえて池田屋後もぴんぴんしている総司の姿がとっても嬉しい☆有難う渡辺多恵子。しかし齋藤一もひじょおおおに気になる良いキャラなのであった。嗚呼セイちゃんが羨ましい(結局毎回コレ)。

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2008年1月28日 (月)

小町村芝居正月

昨日のことですが、国立劇場へ「小町村芝居正月」をやっと観に行く。観に行ったと思ったら千穐楽。音羽屋贔屓の割にむのすごく遅れをとっておった。いやしかし評判通り、菊の女の子狐さんはかわゆらしかったなあ。立ち回りの時っていつもはまわりもよーく観るわたくしも、今回は菊狐に釘付け!ちょっとも目を逸らせない可憐さよ。話はあんましよくわからなかったが(二幕目爆睡していた為か)とりあえず権一も息災であったし、巳吉センセもスーパーかっちょよかったし、全体的に正月っぽく贅沢な感じで良かった。千穐楽バージョンなのか、大詰めでは菊のこれまたかわゆらしい♪おしりかじりむし~が聞かれてソーハッピー。なんでその曲...と思わんでもなかったが、生真面目なところもチャーミング!そんな素晴らしい一日の締めに大失敗、友人カッパとの新年会で飲みすぎて泥酔。数少ない友人をなくしたかも....と危惧されます。ごめんなさい。

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2008年1月26日 (土)

『東洲しゃらくさし』

松井今朝子さんの『東洲しゃらくさし』(PHP文庫)を読む。なるほど、歌舞伎に詳しい松井今朝子さんが描くと、謎の絵師・写楽もこんな風になるわけか。これはこれですんなり飲み込める設定である。上方と江戸の芝居の違いや芝居の世界の裏表など細かい情報満載で、はまれば面白いのだろうけれど私は今ひとつ物語に集中できなかった。ちょっと合わないのかも。でも題材としての写楽ってほんとにわくわくするなあ。今のとこ泡坂妻夫版の写楽の正体が一番印象的かな。

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2008年1月24日 (木)

『バベル島』

若竹七海の『バベル島』(光文社文庫)を読む。推理と言うよりも怪談やホラー的な色が濃い短編集。こええ...。しかしうまいので、コワイけどどんどん読んじゃう。真冬にひんやりするこんな一冊もオツでげすな。

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2008年1月22日 (火)

『タカイ×タカイ』

×シリーズ第三弾だが、もう萌絵シリーズにしちゃえば?的な、森博嗣の『タカイ×タカイ』(講談社ノベルス)を読む。読む必要なし!なのに何故読む!書くのやめるか、もっと本腰入れるか、そろそろどっちかにして頂きたい。正味な話。

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2008年1月21日 (月)

新春花形歌舞伎@新橋演舞場

仮面ライダー電王がとうとう最終回を迎えて若干寂しい日曜日、演舞場へ新春花形歌舞伎・通し狂言「雷神不動北山櫻」を観に行く。市川海老蔵五役相勤め申し候....っつうことで海老バカさんにとってはうはうはの企画、わたくしとしてはこの海老蔵祭の最中起きていられるかが危惧されたわけだが、心配ご無用!予想に反してすこぶる面白かった!鳴神や毛抜といった割とお馴染みな演目だったし、展開もスピーディーで退屈しない。流石にお家の芸だけあって海老蔵さんも危なげなく?力いっぱい勤められている感じ。見所は、毛抜(の裃後見by新七さん☆)と、大詰めの立ち回り(の黒子by新七さん☆)かなー。立ち回りはめっさ感動したわ。友人カッパから今回の立て師が新七さんだってことを聞いてたので、見る方も俄然力が入るわー。全体に気を配る黒子さんの姿に涙...。って俺どこ見てんの的な話もあるが、海老蔵さんも(も?)かっちょよかったデスよ。電王のことすら忘れるくらい楽しく観劇できたことだ!有難う海老蔵。つうわけで毛抜の写真を買う。勿論裃後見さんが写りこんでる一枚...。

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2008年1月19日 (土)

『君を乗せる舟』

宇江佐真理の『君を乗せる舟 髪結い伊三次捕物余話』(文春文庫)を読む。伊三次シリーズ第6弾ですが、すっかり世代交代の感が。伊三次の上司である不破の息子・龍之介が元服して同心見習い・不破龍之進として出仕。世間を騒がす”本所無頼派”に対抗して、朋輩の同心たちと”八丁堀純情派”を結成し、未熟ながらも奮闘する話が中心となっている。伊三次も時折、いぶし銀の如くシブイ活躍を見せるが、どちらかと言うと若者たちのサポートにまわってる感じ。うっすら寂しいけど、下の世代が育っていくのもまた違った楽しみがある。表題作にはきゅううんとさせられたことですよ。

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2008年1月17日 (木)

『カッパの飼い方(1)』

今更ですが『カッパの飼い方(1)』(石川優吾/集英社ヤングジャンプコミックス)を読む。私は何かを育てることが苦手だし、サル以外の動物にはとりたてて関心がなく、ましてや飼いたいとか全く思ったことがない。しかしカッパは別腹!!カッパ飼いたい!!!!これを読んで心の底から思ったとです。一人暮らしの主人公がペットショップでカッパを買い(78000円...結構高い)、かぁたんと名付けたそのカッパをアパートで育てる様子を淡々と描いたものだが、ふんとに可愛い。愛らしい。いいなあカッパのいる生活。かぁたんがいたらこんな自分でも少しは人に優しくできるかもしれない、とまで思いつめる。なんだ、なんか辛いのか?俺。

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2008年1月16日 (水)

『ナイチンゲールの沈黙』

海堂尊の『ナイチンゲールの沈黙』(宝島社)を読む。愚痴外来・田口先生と厚生労働省のロジカルモンスター・白鳥コンビ?が活躍する医療ミステリ第二弾は、小児病棟にスポットが当てられる。むのすごい歌声を持つ看護師や難しい病気を背負った子供達、今回は更に癖のある警察官僚もやってきて内容の濃い話になっている。死んでいく辛さも生きていく辛さも諸々あってC'est la vie.などと諸々しんみり考えたりもしたけれど、やはり面白く読めます。海堂センセは医者で小説家なんてほんとにすごいなー(小学生)

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2008年1月15日 (火)

『夢の守り人』

上橋菜穂子の守り人シリーズ第三弾『夢の守り人』(新潮文庫)を読む。シンプルな文章で分かりやすく、物語がさくさく進むので読んでいてとても楽しい。アタマの中で勝手にアニメ化するとついジブリな感じの絵柄になってしまうっつう己の想像力のなさがちょっぴり悲しい。

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2008年1月14日 (月)

『ジョジョの奇妙な冒険 第三部』

寒いので家にこもっとります。荒木飛呂彦の『ジョジョの奇妙な冒険』(集英社文庫)の第三部「スターダスト・クルセイダース」8~17巻を一気読み。ジョセフ・ジョースターの孫である空条承太郎という日本の高校生が、高校生らしからぬパワーと度胸で宿敵・DIOと戦う話。おおやっと舞台が日本に...と思ったのも束の間、すぐさまDIOの居るエジプトへの旅へ出る一行。とにかく予想を越えたスタンドが次々出まくるが、更にそれを超えたジョジョ達の戦いっぷりがすげえ。そしてたまに泣ける。オラオラオラオラオラオラ....が今、家で流行ってます。

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2008年1月13日 (日)

『瑠璃の契り』

北森鴻の『瑠璃の契り 旗師・冬狐堂』(文春文庫)を読む。店舗を持たない美術商である旗師の冬狐堂こと宇佐見陶子が、相変わらずの魑魅魍魎な骨董の世界で奮闘する4篇。今回は冬狐堂の身に起こったある事によって老獪な狸の罠にはめられそうになったり、冬狐堂の大切な人がピンチに陥ったりして、全くはらはらし通し。しかしそんな中でも負けるわけにはいかないと、一人しっかりと立つ姿が実にかっちょいい。気ばかり強い女に辟易としている昨今、冬狐堂やカメラマンの硝子さんの真の強さに打たれます。いつまでも読んでいたいシリーズ。

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2008年1月12日 (土)

『ST 警視庁科学特捜班』

今野敏の『ST 警視庁科学特捜班』(講談社文庫)を読む。ちょっと変わっているが優秀な科学特捜班・STの面々が、たたき上げの刑事達に疎まれながらもそれぞれの力を発揮して犯人をおいつめるっつう警察エンタテインメント。秩序恐怖症のプロファイラー(←超美青年)や人並みはずれた聴力を持つセクシーおねえちゃん、現職の坊さんまでいて、確信犯的にキャラが濃い。5人の捜査官の名前には色に関係する文字が入っていたりして、ちょっとゴレンジャーな感じ?一冊目なので様子見だけど以降に期待。あと、STは警察官ではなく一般職ということを初めて知った。

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2008年1月11日 (金)

勝手に豪語したが

第138回の直木賞候補が出揃った。先日、伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』を絶賛し、わたくしが今度こそ直木賞を差し上げると豪語していたのに、候補にすら入ってなかったよ。すまん伊坂。ってサルに謝られても...。つうわけで今回全く思い入れないすね。

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2008年1月 9日 (水)

映画『魍魎の匣』

今年も邦画ニ非ズンバ映画ニ非ズの気骨で邦画を愛していく所存の邦非映非連活動、新春第一弾は映画『魍魎の匣』。すげえ、見事につまんなかった。原作に思い入れがありすぎるせいかもしれないけど、それを差し引いてもどうにも退屈ー。大金かけてわざわざ限界までつまんなくする新しい道楽だとしたら脱帽。ただ、キャスティングの妙を楽しむにはいいんじゃないかな。マギーの鳥口くんとか良々の和寅とかナイス。関口くんは椎名桔平ではかっちょよすぎるのではないか。何か面白かったけど。クドカンの久保はないな。ねずみ男かっ。あと元自由劇場の大森さんが出てたのがすこぶる嬉しかった。やはり声が良いね。こんなに言ってても続編あったらまた観ちゃうと思う。

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2008年1月 8日 (火)

『異邦人』

パトリシア・コーンウェルの『異邦人』(上下巻・講談社文庫)を読む。検屍官スカーペッタ・シリーズの15冊目。もう読まずとも...と思いながらもふらふらと買ってしまう弱い自分です。正直どう感想を書けばいいのかもよくわからない。題材も相当胸糞悪い事件だし。ただただ、乗りかかった船とか毒を食らわば皿までとか、そんな言葉を思い出す。とにかく一冊目の『検屍官』から20年くらい経っているので色んなことが大きく変わっているし、大部分の変化は辛くて胸が痛いのだ。いっそのことこの辺で完結篇を書いて頂けないだろうか。こっちももう若くないのよ。ほんと辛いのよ。

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2008年1月 7日 (月)

『てのひらの迷路』

石田衣良の『てのひらの迷路』(集英社文庫)を読む。24の物語で綴られた掌編集。かなりの数だがそこは流石の技術。軽く読める中にも、はっとさせられるような話や泣かずにはいられない話、発想が面白い話など時々光っている。若干尻すぼみ感もあるかな。作家であり続けるということはムツカシイに違いない。

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2008年1月 6日 (日)

壽 新春大歌舞伎・夜の部

初歌舞伎です。歌舞伎座の夜の部のみ観劇。本日はカブキチの友人・カッパと一緒だがそこは格差社会、富める者は2等席で、貧しき者(わたくし)は3階席で別々に観劇である。ま、そんな日もある。まずは「鶴寿千歳」15分。短っ。冨十郎&芝翫の国宝二人は踊ってるのか震えなのか微妙だったけど、踊りなのだと思う。歌昇さん男前☆「連獅子」は高麗屋親子、案外かっちょいい染五郎に釘付け。幸四郎獅子はやや疲れた風か。もっと子供と張り合おうぜ。連獅子はわかりやすい派手さが良いね。最後は一番の楽しみだった團さまの「助六」。しかし一月はあちこちで歌舞伎をやっているせいか人手が足りないの?キャスティングがやや地味だなー。助六は隅々までふんだんに贅沢にゴージャスにやってほすい、と思うのはワガママでしょうか。そんな中でも通人の東蔵さんはキュートで健闘してはった。白酒売の梅玉さんも品があって良かった~。にしても1月は高いな。これが貧しき者の本音だ。

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2008年1月 5日 (土)

ガレット・デ・ロワ

Galettedesrois近藤史恵さんの『タルト・タタンの夢』に出てきた”ガレット・デ・ロワ”というお菓子を、ドンクでみつけたので買ってみた。王様の菓子という意味のガレット・デ・ロワとは、1月6日の公現祭(キリストの生誕を知った3人の賢者が東方から祝いに駆けつけたといわれる日)にフランス全土で食べられるお祝いの伝統菓子だそうだ。フェーヴという陶器製のちいちゃい人形が入ったガレットを切り分けて、当った人が一日王様になれるんだって。フランス版王様ゲーム?ドンクのガレットにはフェーヴの代わりにアーモンドが入っています。別にフェーヴ的なものと、紙で出来た王冠もついているので、当った人に差し上げられる。なかなか旨いよ。他にルノートルとかでも売ってるのを見たので、また来年買ってみようと思う。俺、フランス人なんで。

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2008年1月 4日 (金)

『ピカルディの薔薇』

津原泰水の『ピカルディの薔薇』(集英社)を読む。金子國義の挿画が美しくゴージャス、津原泰水の書く世界にぴったり。『蘆屋家の崩壊』の猿渡くんモノ第二弾の本書は、前作よりも幻想的でややムツカシイ気が。好き嫌いが分かれそうではあるが、怪談のような御伽噺のような独特の雰囲気はなかなか抗い難い魅力がある。帯で三浦しをんが「好きだー!猿渡くん」と吠えているのが好感。好きなんだね。

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2008年1月 3日 (木)

『ゴールデンスランバー』

楽しみにしていた伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』(新潮社)を一気読み。もーすごーーーい!!面白くて怖くてほろっとして手に汗握って胃が痛くなるくらいハラハラしてむせび泣いてそして泣き笑いのまま読了...。帯にある通り、「首相暗殺の濡れ衣を着せられた男は、巨大な陰謀から逃げ切ることができるのか?」っつう、ざっくり言うとそんな話なのだが、何気ないひとことが素晴らしく意味を持っていたり、あの時のあの出来事が後でじんわり効いてきたり、本当によく練られている。お見事。弱いけど強い小市民な登場人物たちも皆いとおしい。ずっと音楽が聞こえる感じも良い。オールオッケー。わたくしが今度こそ直木賞を差し上げる、と勝手に強く思った次第であります。

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2008年1月 1日 (火)

『仏果を得ず』

謹賀新年。正月休みは買い込んでおいたハードカバー本をむさぼり読む予定。うはうは。新年一冊目は三浦しをんの『仏果を得ず』(双葉社)。文楽の若き大夫が諸々壁にぶつかったりしながら芸に精進する物語。傑作!!文楽を知らなくても面白い!アンド登場人物全員イイ!主人公の悩める義太夫青年・健大夫はとにかく義太夫バカ、芸道に一所懸命すぎて日常生活ではぼーっとした感もある、”好き”がもたらす隙が好感。芸には厳しいがお茶目で無茶苦茶な人間国宝・銀大夫や、義太夫好きの小学生・ミラちゃんもかわゆらしい。しかし極め付けはやはり三味線の兎一郎兄さんであります。クールで無口で変わり者、しかして芸にはアツイ男。またしても勝手に巳吉センセを思い浮かべる新春よ☆でもやっぱりここは一度、きちんと文楽というものを観ておきたいのうと思わせてくれた、実に力強い一冊だったよ。

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