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2007年11月20日 (火)

『一の糸』

有吉佐和子の『一の糸』(新潮文庫)を読む。文楽の三味線弾き・露沢清太郎が弾く一の糸の響きに恋をしたことから始まる、造り酒屋の一人娘・茜の数奇な一生。愛と芸が奏でる渾身の一代記であります。何か感極まった~。文楽は観たことがないし、歌舞伎を観ていても清元と常盤津の違いすら飲み込めないわたくしにとって、三味線を弾く人と言えば巳吉先生しか思い浮かばず、必然的に清太郎=巳吉先生で読んでもうた。んもう次回巳吉先生のお姿を舞台で見たらちょっとドキドキしちゃうかも。勝手に先生とかつけてるが、これだって友人が「三味線をやるなら絶対巳吉先生に習うと決めている」とこれまた勝手に先生呼ばわりしているのを更に勝手に便乗して呼んでいるだけなんです...。こんな私でもほんとにほんとに夢中で読んで、茜には感情移入はしないけど(お嬢だし)、一喜一憂しながら楽しめた!清太郎(後に徳兵衛)の魂を懸けた芸道一直線ぶりがすげえ。「芸ごとは底が知れまへんなあ」とある場面でお弟子さんが呟く、このひとことにつきる。その底の知れなさが怖いと思いつつ、怖いもの見たさでそんな芸に触れたい、触れた時にそれとわかるような人になりたい、とも思うのであった。

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コメント

とってもよい本だったけど、
茜のぶっとび具合にドン引きしました、これ。
箱入り娘ってこあいっす(涙)
こわいもの知らずってこあいっす(涙)
太刀打ち出来まへんがな。

投稿: そるたん | 2007年11月20日 (火) 18時10分

ハローそるたんさん
まあすごい女ですよね。(しをんちゃんの解説が言い得て妙だった)
最初に会いに行ってしまう時の、思いつき&行動力にたまげました。
思い込みもかなり激しいし...
でも泣いたわー
今日も歌舞伎座の周りでうろうろしていて、
巳吉先生がいたらどうしよう、とときめいてしまいました。
(巳吉先生は清太郎ではなーい!!)

投稿: noppy | 2007年11月20日 (火) 23時39分

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