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2006年6月

2006年6月29日 (木)

髙島野十郎展

テレビ東京で放映されている『美の巨人たち』という番組が好きで、ここから得たアート情報にかなり影響を受けているイージーなわたくしである。本日、三鷹市美術ギャラリー『没後30年 髙島野十郎展』を見に行ったのもこの番組がきっかけ。どうしても本物が見たくて。横浜からすれば結構な遠出になる三鷹ではありますが、はるばる行く価値アリの展覧会であった。久世光彦さんの『怖い絵』の表紙にもなっていたことから印象的な蝋燭の絵(何枚も!)、緻密な植物とフリードリッヒの絵を思わせるような空の色の見事なバランス、しんとした夜の空に冴え冴えと輝く月。見ているうちに、静かで敬虔とも言える気持ちになるけれど、その反面とっても強い力のある絵たちに終始やられっぱなしで、時折感極まって困った。凄かったです。

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2006年6月27日 (火)

『お縫い子テルミー』

密かに注目の作家・栗田有起の『お縫い子テルミー』(集英社文庫)を読む。文庫化で、セキユリヲの装丁もすこぶる可愛い。流しのお縫い子として生きるテルミーの、恋と自由な魂。だいたい”流しのお縫い子”って何...。その設定からして人をくっているが、まあそれもアリかなっていう気分になってくるから不思議だ。ぐいぐい引き込まれて読むうちに、スペシャルな布の手触りや美しく続く縫い目がすぐそこにあるかのように感じられ、耐え難いまでに狂おしい恋の痛みなんかもせっぱつまって伝わってくる。お縫い子テルミー、気に入ったぜ。

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2006年6月26日 (月)

ROUROU秋冬コレクション

Cliffside1
横浜中華街のお洋服屋さん・ROUROU秋冬コレクションに伺った。わたくしはこちらのお店のほぼオープン当初からのファンであり、縁あってサイトにコラムを連載させて頂いております。小さいながらも(失敬)毎年2回、ファッションショーを開催している天晴れなROUROUさんの秋冬のテーマは”カフェ・ド・ロウロウ”、なんと場所は浜っ子の憧れ・クリフサイドじゃよ。憧れではあるが案外行った事がないのがクリフサイド。上海帰りのリルの、CKBの、濱マイクの、クリフサイド。ギリギリに駆けつけたので分かりにくい写真ですみません...

Cliffside2

一歩中に入るとそこは昔の日活映画的ロマンチックなドラマに紛れ込んだかのような世界。うーんナイス。美味しい中国茶を頂きながら、ファッションショーが楽しめるとはなんともワクワクするね。Higanbana
オリジナルの彼岸花柄の器と彼岸花をイメージした和菓子、ランチョンマットや巾着袋、お買物バッグなど、隅々まで凝っているグッズにも感心(ちなみに持ち帰れます)。勿論ショーも素敵で、クラシカルなスタイルの髪型やメイク、色を抑えたシブイお洋服が会場の雰囲気にも合っていた。当たり前だけど、相変わらずモデルの皆さんはめっさ可愛かった。わし、モデルってだーい好き。そんなことを再確認したクリフサイドの夕べでした。

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2006年6月25日 (日)

『天使はモップを持って』

とりあえず出ると買いの近藤史恵『天使はモップを持って』(文春文庫)を読む。お洒落でキュートなお掃除スタッフのキリコ(17,8歳?)が、スルドイ洞察力でオフィスに起こる事件諸々の真相を解き明かす!っつう、家政婦は見た的な連作短編ミステリ。キリコは可愛くて賢いだけでなく、自分の仕事に誇りを持っているのが魅力かな。それにしてもオフィスには魑魅魍魎が普通の顔をして存在しているね。コワイね。

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2006年6月24日 (土)

映画『花よりもなほ』

ただ岡田くん目当てに映画『花よりもなほ』を見に行く。んが、あんまり笑えるので吃驚する。最初こそ岡田くんたちの住む長屋&住人たちの小汚さに唖然とするが、その小汚さがかえって光る個性的な面構えの面々に、汚さも直ぐに慣れる。とにかくキャスティングが絶妙!どこをとっても不敵で濃い輩の中でも、ひときわなんとも言えん存在感を見せつける新太ちんの凄さ、うまさに唸った。あと加瀬亮は平成の火野正平有力候補だな。ややオダジョーのかほりもするか。ストーリーのメインは岡田くんの仇討ちで、赤穂浪士なんかも絡めつつも普通の侍ものとは趣きが異なるドラマになっております。赤穂浪士の解釈?には目からウロコであった。今後忠臣蔵を見ると、ちょっと笑っちゃうかもなあ。

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2006年6月23日 (金)

『青鳥』

ヒキタクニオの『青鳥(チンニャオ)』(光文社文庫)を読む。台湾から日本へやってきたガッツ溢れる娘・小葳(シャオウェイ)が、外資系企業で多様な人種・多様な文化にもまれながらも日々頑張って仕事をする、みたいな話。ヒキタクニオの書く、働く女子話は結構好き。広告代理店だからか外資系だからか、なかなかアクの強い、しかして魅力的な人物が多いところがわたくしには新鮮。特にコスプレ?が趣味の統括部長は、部長史上最高にインパクト有りの人!こんな上司についていきたい...ような気もする。小葳はいささか気が強すぎて可愛くない時もあるが、食欲旺盛なところがとても好いたらしい。彼女がお昼に食べている丼ものは果てしなく食欲をそそるぞ。

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2006年6月22日 (木)

映画『嫌われ松子の一生』

読んだ時どよおおおんとなってしまった原作はあまり好きになれなかったけど、映画『嫌われ松子の一生』は普通に良かったんですわ。そういえば映画ってカラーなんだなあと改めて意識させる、鮮やかで総天然色という言葉を思いだすような映像に、ポップだったり懐メロ風だったり童謡調だったりの曲の数々がとっても凝っている。小さな役にも有名な人が沢山出演しており、そういった種類の映画は好みではないのだが、フジテレビ臭はしないので(TBSだから...当たり前か)良しとしましょう。特に松子の好きになる男子たちがなんだか皆イイ!中でも才能があるのに芽が出ない作家の卵・クドカンがツボ!貧乏・DV・執筆家と三拍子揃って出来すぎ。だめんずなのか俺!?などなど問題を抱えつつ、面白いのになんだか悲しい映画であった。”ただいま”と言ったら”おかえりなさい”と返して欲しい、結局のところそんな些細なことが望みなのに、力いっぱい間違っちゃった女の一生に泣けて仕方がなかった。ま、私の泣きのハードルは極々低いので、話20%で聞いてくれい。

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2006年6月21日 (水)

God Save the Queen

を、口ずさんでいるつもりがドラクエのテーマになっていた。

Queen
写真はナショナルポートレートギャラリーにて購入した額型のマグネット。中の部分はあいているのでポストカードを挟んで冷蔵庫なんかにくっつけられるのが楽しい。友人カッパがみつけたのを真似して買った。同型の本物の額にはエリザベス1世の肖像が飾られていたが、こちらはウォーホールのエリザベス2世で。案外気に入っている。

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2006年6月20日 (火)

『ハガーマガーを守れ』

人生には水戸黄門のような安定も必要である。その都度ストーリーは変われど、安心できて面白さも保証されているタイプの。スペンサーシリーズも私にとっては確固たる安定感を持つ大好きなシリーズであります。つうわけでロバート・B・パーカーの『ハガーマガーを守れ』(ハヤカワ文庫)を読む。シリーズ27巻目にあたる本書の舞台は、本拠地ボストンを離れた南部のジョージア州、狙われた競走馬を銃弾から守り犯人を探すうち、更にきな臭い事件が見えてくる...みたいなお話。スペンサーなので、読んでいていつも通り普通に楽しかった。全て世は事もなし。

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2006年6月19日 (月)

『太陽の塔』

気になる京大出作家その弐・森見登美彦の『太陽の塔』(新潮文庫)を読む。日本ファンタジーノベル大賞受賞作だと言うが、むさくるしい京大生男子たちの冴えなくも誇り高い?生活を描く本書の、何を以ってファンタジーなのか。妄想の力か。主人公の偏差値の高そうな言い回しに好き嫌いが分かれるかもしれないが、わたくしにはハマった(おいらの偏差値が高いっつうわけでは決してない)。小ムツカシイ事を並べ理屈をこね常に自信満々でありつつも、実は情けない自分を情けないとうっすら自覚し、それでも理詰めで己を鼓舞する男子たちが、読んでいるうちにいとおしくなってくる。そこがファンタジー?...なのかしら。

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2006年6月17日 (土)

六月大歌舞伎

六月大歌舞伎昼の部を観に行く。今月の売店はなんと言っても浴衣の反物売り出しアンド後半からはポンピン堂が出店、おまけに既にブロマイドも出ていて忙しい。ってポイントはそこなのか。いや売店だけでなく、今月の演目も案外素晴らしかったですが、やっぱり昼の部最後の『荒川の佐吉』にとどめをさす。仁左衛門さんの佐吉、おとこっす!翔さんくらいおとこっす!その比喩はあっているのかしら。しかし守るべきものを持った人間の強さ、相手のことを本当に思うが故の秘めた優しさ、時には必要なやせ我慢、そんな諸々にヤラれました。当然ブロマイドは仁左衛門さんで。あと人生初の染五郎も買ってしまいました。なんか、良かったんで。

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2006年6月15日 (木)

『京都おつつみ手帖』

今までのブランクを埋めるが如く、書店に行っちゃあ本を買い状態が続いております。もうしばらくは慎ましく暮らさねば、と思いつつもモンナシーヌ(←『吾輩は主婦である』挿入歌☆)には怖いものなしなんであります。つうわけで本日買った『京都おつつみ手帖』(光村推古書院)を大事に眺める。否おつまみ。京都のお菓子屋さんなどの包み紙、パッケージなどを集めた、見て楽しい一冊。ついついかわゆらしい包装紙等捨てられない貴女でも、本書を持っているだけで満腹故お部屋も散らかりません。おさる的にはスマート珈琲店の包装紙が大好き!コーヒーを買った時の紙袋はやっぱり捨てられず取ってありますわ。よってやっぱり散らかっておりますわ。

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2006年6月14日 (水)

『のだめカンタービレ(15)』

久しぶりに本屋へ行ったらもう大変。嗚呼あんな本もこんな本も!と、腕が折れそうになるくらい買い込んだ。たまにはやや長めに”会えない時間”を作るのも一興かと。で、いつ出たのかわからない二ノ宮知子の『のだめカンタービレ(15)』(講談社)も購入、嬉々として読む。ブルターニュのお城でリサイタル...そしてちょっと泣く。千秋先輩!あちきのことも蹴ってたも。

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2006年6月13日 (火)

『気になる部分』

とにかくもう10日ほど本を読んでいないので、リハビリも兼ねて軽いエッセイなど...と思ったのが間違いの、岸本佐知子『気になる部分』(白水社Uブックス)を読んだ。パティ&ジミーのパティちゃんを彷彿とさせるかわゆらしい表紙に騙されてはいけない。岸本佐知子は相当変だ。翻訳家だけどオリジナルの文章もすこぶるうまくて味があり、とにかく発想が突拍子もない。真面目なトーンでおっかしなことを言うから油断が出来ない。リハビリにはヘヴィだったかも。こんな変な人が選んで訳した小説というものにもちょっと興味があるなあ。

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2006年6月12日 (月)

海外巡業・ただいマンキー

久々に己の中のパンクス&フーリガンの血が騒いだ(ウソだけど)ロンドン巡業から帰国しました。ロンドンは四度目であったが、やっぱり英国好きだな!ってことを思い出したわたくしである。ものごっつお洒落なものとかすこぶる美味しいものとかはなくても、トラディショナルでデストロイな、パイレーツでジェントルマンな、ヒュー・グラントでポール・ウエラーな(よくわからん)、そんな英国をなんだか愛してやまず。

Theater←歌舞伎の公演をやっているサドラーズ・ウェルズ劇場の外観。内部の印象としてはシアター・コクーンな感じ?
海外で観る歌舞伎もなかなかいいもんだよ、というカブキチの友人・カッパの一言で行く決心をした今回の道楽、その言葉通りの感激を味わえた。カッパよ、貴女の道楽女王ぶりは私の人生を更に楽しくしてくれますわ。本当にアリガトウ。
我々が行った三日間はいつもすごおおおく盛り上がっていて、でっかい藤娘が名実ともにでっかく見えた。おおビューテホー。かさねは初めて観た演目だったのだが、怖さに吃驚!そして海老蔵は女子でいるよりもこーゆう悪い二枚目が断然イイな!とうっかり好きになりそうな自分に喝...。亀治郎さんの妙に慣れた風のカーテンコールもはじけていて可愛かったし、それとは逆にちょっとシャイな海老蔵もなんだか新鮮であった。拍手の嵐の中で感極まったわしらは、歌舞伎に関わる全ての人たちを誇りに思いました。

劇場前や地下鉄の通路なんかに貼ってあった海老蔵のポスター。→Poster
藤娘とかさねとは全く関係ナシな写真だけど、ステキだからまあいいか的な。外国人の観客の皆さんは、やっぱり大向こうさんの掛け声に驚いていたみたい。成田屋!の声に何何何?何があったん?みたいにわさわさしてたもの。あと、何故か升一さんがいると思い込んでいたが案外升平さんだった。二人ともステキ☆でした。関係ないけどロンドンの街で普通に歩いている延寿太夫さんを見かけたのがすこぶる嬉しかった。どこにいてもダンディっす。

しかしなー、社会復帰できる気が全くしないぞ。どうするよ、おさる?

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2006年6月 2日 (金)

海外巡業・行ってきマンキー

ついに禁断の海外巡業に足を踏み入れてしまうことに...。ロンドンのサドラーズ・ウエルズ劇場でただ今公演中の歌舞伎を、カブキチの友人カッパと観に行くざんす。海老蔵メインなので、おさる的には専ら新七&升一さん目当てかな。あの藤娘がロンドンでどのように愛されているのか!?を、しかと観てくるぜ。噂では歌舞伎のブラピと言われているようだが...それはどうなんだ。
出発は明日、10日ほど留守にしますので、皆様それまでお元気で。ごきげんよう。

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2006年6月 1日 (木)

『被害者は誰?』

貫井徳郎の『被害者は誰?』(講談社文庫)を読む。”美形で超天才 吉祥院慶彦がヤバすぎ!”という帯にうっかりやられてしまったもの。長身でモデル並のルックス、才能もあって俺様で性格に問題アリのミステリ作家・吉祥院は、言うほどヤバくはない(世の中にはもっと強烈な探偵役が沢山いるからな)ものの、貫井徳郎にはすっかりだまされたぞ。えーっそうなん?の結末にくるとまたドあたまに戻って読み直す、の繰り返し。軽く読めるけれど案外練られている4篇であった。

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