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2006年1月

2006年1月31日 (火)

『守護者』

石田衣良絶賛のシリーズ第一弾、グレッグ・ルッカの『守護者』(講談社文庫)を読む。タイトルは”キーパー”と読み、NYを舞台にしたプロのボディーガードのお話。翻訳物なんて久々に手にとったけど、衣良がお薦めするだけあってぐいぐい読ませる面白さよ。主人公のアティカス・コディアック、眼鏡男子なのが○。ボディーガード仲間もプロに徹しており気持ちよくかっちょいい。何と言っても女探偵のブリジットがイカス!このねえちゃん会いたさに次の本も入手。うふうふ。

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2006年1月29日 (日)

『78』

吉田篤弘の『78』(小学館)を読む。タイトルは”ナナハチ”と読み、78回転でまわるレコードを表す。蓄音機が奏でる78の音、聞く事ができない音、レコードが連れて行く様々な時間と場所。語り手は代わり、色々な話を紡ぎ、そしてその話からこぼれた話が再び微妙にリンクしていく。ずいぶん遠くまで来たなと思っても、度々訪れる既視感に気をとられているうちにいつの間に元の場所へ戻っていたり。そんな感じの、風変わりな小説でありました。いつもながら装丁含めて美しい本。またまた静かに絶賛。

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2006年1月28日 (土)

『曽我梅菊念力弦』

会社休んで国立劇場に『曽我梅菊念力弦』を観に行く。今年初めての菊之助...初菊であります。芸妓の名前みたいっすね。わたくしが芸妓になったら初菊という名で出たいです。それはさておき、今年も菊之助は美しかったさ。美しさの限界に挑戦!的な。かどわかされそうになったり、帯をくるくるほどかれて「あーれー」みたいなことになってたり、團蔵さんに蹴らた上に縛られたりして、各方面?にも喜ばれること請け合いの大サービスぶり。そんな鑑賞は間違ってますか。あと流石に菊五郎劇団、三階さん大活躍でマニアには嬉しい褌祭であった。それも間違ってますか。何と言っても大詰めの立ち回りは圧巻で、キメる度におばちゃん涙がでちゃったわ。新春お祝い的なまき手拭いでは隣にいた友人カッパが手拭いをキャッチして、本当に春から縁起の良い感じであったことだよ。
tenugui


これがその手拭い。戌という字がデザインされてます。
オツだぬ。1日100本まいてたそうだ。

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2006年1月26日 (木)

『ぬしさまへ』

畠中恵の『ぬしさまへ』(新潮文庫)を読む。病弱だが聡明で心優しい大店の若旦那と、彼を助けるあやかしの皆さんが怪事件難事件を解決する、ちょっと変わった推理物・シリーズ第二弾。すごーく昔にハードカバーで前作『しゃばけ』を読んだ時はいまひとつぴんとこなかったのだが、本書は素直に楽しめたー。己のからだの弱さに甘えず、いつも一所懸命でもっと大人になりたいと真摯に悩んだりする若旦那・一太郎がたいそう好いたらしい。嫁入りしたい。しかし、目もとの涼しい色男・手代の仁吉(妖怪)もぐっとくるな。悩むところではある。

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2006年1月25日 (水)

『仇敵』

池井戸潤の『仇敵』(講談社文庫)を読む。大手銀行でとある陰謀に巻き込まれた挙句辞職に追い込まれた恋窪が、地方銀行の庶務行員として働きながら同僚の持ち込む仕事の相談にのってあげたりなんかして、そうこうしてるうちにかつて自分を陥れた敵にも徐々に立ち向かっていくっつう連作ミステリ。うわっ、銀行悪っ!みたいな話。しかしきちんとまっとうな銀行員もいるので安心してください。それにしても恋窪氏ったら昔の部下を使いすぎ。昔の部下も情報流しすぎ。悪を倒す為ならいいんすかね。

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2006年1月24日 (火)

斧琴菊

斧(よき)と琴と菊を合わせて”良き事聞く”と読ませる判じ絵文様は、三代目菊五郎が広めたそうだ。今も菊のおうちの柄と認識しておるので、斧琴菊柄をみつけたらとりあえず買うべっしーなわたくしである。バカバカ。で本日は横浜中華街にあるセレクトショップgooniesにて、泥棒日記製斧琴菊タオルを購入致しました。うーんナイス。このタオルをE.YAZAWAテイストで首にかけ、今年も歌舞伎の遠征に行くことにしよう。
yokikoto


      泥棒日記、グッジョブ!なタオル→

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2006年1月22日 (日)

『狂桜記』

本日は横浜も雪。結構積もってた。一歩もお外に出てないのでわからんが。そんな一日、栗本薫の『狂桜記 大正浪漫伝説』(角川文庫)を読む。いずれ没落するしかないでしょう的な地方の素封家一族が暮らす桜屋敷で、次々と起こる悲惨な事件。著者が大好きな大正時代を舞台にしたゴシック浪漫てことですが、なんともやりきれん展開は正直きつかった。大正浪漫は嫌いじゃないのに、この読書に費やした一日を棒に振った感が濃厚です。唯一、虫干しの場面の着物の描写が美しかったのう。

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2006年1月21日 (土)

『明日の王様(5)(6)』

谷地恵美子の『明日の王様(5)(6)』(集英社文庫)を読む。愛と情熱のお芝居マンガ文庫版、ついに完結!5巻から登場するニューキャラに菊之助丈をキャスティングして、今までの256倍わくわくして読んだことよ。ふへへ。小劇場から始まった主人公・有が徐々に成功して辿る道や、野田秀樹もどきの演出家がやってる事なんかが割とリアル野田そのまんま?なところがなきにしもあらず...それでも私はこの話、とっても好き。読んでてアツくなります。やっぱりいいっすねーお芝居は。

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2006年1月20日 (金)

『推理小説』

ドラマ化された本を買うのって少々恥かしい気がするのはわたくしだけだろうか。でもドラマが面白いとその恥かしさをおしても原作を読んでみたくはならないか。つうわけでドラマ『アンフェア』の原作で、篠原涼子のでかい写真入り帯が晴れ晴れしくかけられた、秦建日子の『推理小説』(河出文庫)をうつむき加減で購入。その割にすぐ読んじゃいました。”無駄に美人な”警視庁捜査一課刑事・雪平夏見の無茶なキャラが良いけどそれが全て。推理小説と思って読まなければいいんじゃないすか。それにしても表紙の半分は帯だよ。”アンフェアなのは、誰か”栞も挟むという念の入れよう。嬉しかったのかなあ河出文庫。

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2006年1月19日 (木)

映画『THE有頂天ホテル』

今年も力いっぱい邦画を愛する所存の邦非映非連です。新春第一弾は三谷幸喜監督の『THE有頂天ホテル』。封切り間もない水曜日であったからか、有楽町の映画館は最終回チケット完売な程の満員御礼。混みすぎだよ。席なんて前の方のすんごい端っこで、首痛いよ。と、始まってすぐは心の中で文句たらたらであったが、そのうち首の痛いのなんてほんとに忘れてんの。そりくらいガアッとのめり込んで笑えたわー。話もよく出来てたし。個人的な好みから言ったら、やや有名どころが出すぎかな。これだけの役者を揃えたのならもっと笑えてもいいわ、くらいの過剰キャスト?まあ変な難癖ですがね。あとフジテレビ臭が鼻につくかな。まあ仕方ないですかね。わさわさした中で、原田美枝子のニュートラルな演技がとっても好感であった。アンド梶原くんサイコー。

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2006年1月18日 (水)

『のだめカンタービレ(14)』

二ノ宮知子の『のだめカンタービレ(14)』(講談社)やっと買って読む。最近やや展開が静か?といいますかのだめの変態ぶりに慣れてきただけか。慣れってコワイな。なんだかんだ言って千秋様がのだめと仲良しなのがムキーッ!デス。うらやましいんだい。

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2006年1月16日 (月)

『砂漠』

伊坂幸太郎の『砂漠』(実業之日本社)を読んだのだが...。んもう、イイ!ビバ青春小説!!わし、大好きよこうゆうの。社会っつう砂漠に放たれて早18年の疲れきったおさるであるに故、今更楽しい大学時代を描いた小説なんて今いち乗れねえな、とは思ったさ。でもそんな先入観は間違いだったのさ。伊坂幸太郎だから書けた、ちょっと変わってるけどチャーミングな学生たちの、発想やら考え方やら動きやらがいちいち面白くていとおしくて正直参った。楽しいことばっかりあるわけじゃない、それどころかかなり辛いことやダークな事件もあったりなんかするんだけど、それぞれの持ち味がいい按配に作用していつも何とか乗り切る五人が、ほんと甲乙付け難く皆イイ。最初から最後まで彼らにヤラれっぱなしでありました。麻雀すらやりたくなったよ。この時代に伊坂幸太郎が居て良かったと本気で思う。

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2006年1月15日 (日)

『緋友禅』

北森鴻の『緋友禅 旗師・冬狐堂』(文春文庫)を読む。旗師と呼ばれる、店舗を持たない古物商・冬狐堂こと宇佐見陶子が主人公の、魅惑のシリーズであります。別嬪で凄腕の彼女の元へ、骨董品と一緒に何故か舞い込む事件の数々。それ故トラブルメーカーと囁かれつつも、騙しあいの骨董業界をクールに生き抜く冬狐堂、かっちょいいっす。円空仏や萩焼、糊染め、埴輪などに関する情報も読んでいて大層興味深く、古美術の知識がなくても充分楽しめる。北森鴻は、かなりやるね。←偉そう
enkuu 


家にもあった、円空仏(もどき)...

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2006年1月14日 (土)

映画『SAYURI』

ハリウッド映画でdiscover Japanつうカテゴリーも如何なものかとは思うが、『SAYURI』を観に行った。予想に反して案外ふつうに面白かった!まあわしらはとりあえず日本人だから、ぼーっと見ていてもうっすら「え?」と引っかかるところは確かにある。でもその”うっすら”の理由をきちんと説明できない程度の、日本の文化をあんまり知らない日本人なので、そーゆうものなのねと概ね納得しちゃった。私より日本人度が高い同行の友人カッパはやはりスルーできない部分が多かったらしく、SAYURI的芸者(っていうか舞妓なんだけど...)のここが変!を語ってもらってたら、これがまたすこぶる面白かった。ちょっと間違い探しっぽい楽しみ。なのでもっとちゃんとした人(?)が見れば言いたいことが山ほどみつかる映画なのかもしれないけれど、これはこれで良しとしましょうよ、ってとこかな。ハリウッドなお金のかけ方は間違ってないと思うぞ。あと、渡辺謙はもう外人だったね。そんな感想。

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2006年1月12日 (木)

『心のなかの冷たい何か』

若竹七海の『心のなかの冷たい何か』(創元推理文庫)を読む。デビュー作『ぼくのミステリな日常』で登場した、著者と同名のOL若竹七海もの第二作目が、15年目にして文庫化された。一度会っただけの”友人”から奇妙な手記を託された若竹七海。何故そんなものが送られてきたのか、またそのダークな手記に書かれた出来事は本当なのか?真相を知るべく調査に乗り出した素人探偵がふんだりけったりの目に合うっつう、バブル期に書かれたとは思えないひんやりした話であった。ああこの後味、まさしく若竹七海のいぢわる。って感じね。

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2006年1月10日 (火)

『十字路のあるところ』

吉田篤弘の文章と坂本真典の写真による『十字路のあるところ』(朝日新聞社)を読む。どこかにありそうでなさそうな街の十字路から生まれた六つの物語は、どれもちょっとずつへんてこで不思議な味わいだ。さほど不条理臭くない稲垣足穂、みたいな。違うかな。気恥ずかしさを感じない程度のファンタジーが好みだ。その物語の”ほんとう”を裏付けようとしているのか、”うそ”を更に作り込もうとしているのか、あやうく存在している場所を写した写真がまた良い。こっそり絶賛。

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2006年1月 9日 (月)

新春大歌舞伎

カブキチの友人カッパと共に”成人式に間違われないかしら”といらぬ心配をしつつ、着物で歌舞伎にゴー。鴈治郎改め坂田藤十郎の襲名披露公演であります。今、歌舞伎座の前には妙に艶めかしい藤十郎はんの巨大パネルが飾られているので要チェック!拝むと長生きできそうな有難味。昼の部は5演目、藤十郎はんは大活躍で2演目に出演。多いわ!しかし若いわ。いちいち感心する次第である。「曽根崎心中」では久しぶりに歌舞伎座でぐっすり寝ちゃったとこもあったけれども、梅玉さんと時蔵さんのお正月っぽい踊り「鶴寿千歳」や、扇雀さん&福さんの美しい踊り「万才」なんかがとっても見ごたえアリで2006年の目出度い幕開けとなりました。襲名グッズ、ポンピン堂手拭いなどをまたまた買い込み、新春大散財会でもあった。くーっ。kabukiza

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2006年1月 8日 (日)

『くもはち』

大塚英志の『くもはち 偽八雲妖怪記』(角川文庫)を読む。時は明治、怪談というものがブームになりつつある頃。三文怪談作家の”くもはち”とのっぺら坊の挿絵画家”むじな”のコンビが、妖怪絡みの不思議な事件に首をつっこみながらその謎を解く。意外な有名人がばんばん登場するにつけ、この時代ってやっぱりエキサイティングだわーと思う。やや屈折しているが調子のいい”くもはち”と、なんだか自信なさげで小心者の”むじな”がライトな榎木津と関口くんみたいで、とぼけたおかしみがある。マンガ版も読んでみたい。

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2006年1月 7日 (土)

松尾ちゃん

松尾スズキ第134回芥川賞候補に!フツーに驚いた。宮沢章夫の時より驚いたかも。候補作読んでないからわかんないけど、取ったらかっちょいいかも。他には絲山秋子が挙がっていたが、個人的にはこっそり大事にしたい作家なので今回は他の人に差し上げたい。直木賞は相変わらずの後手後手って感じー。なんで『死神の精度』で伊坂幸太郎か。『蒲公英草紙』で恩田陸か。完全にタイミングを逃した感濃厚。荻原浩にあげとくのが無難かな。なんつって、一人勝手に会議中...しかし案外楽しい。

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2006年1月 4日 (水)

『グレイヴディッガー』

『本の雑誌 おすすめ文庫王国2005』でおすすめされていた、高野和明の『グレイヴディッガー』(講談社文庫)を読んだ。悪党の八神が改心し、ある事を実行しようとしていた矢先、とんでもない連続猟奇殺人事件に巻き込まれる。警察と、謎の敵、そして殺戮者”グレイヴディッガー”から追いかけられる八神、逃げ切れるのか!?みたいなノンストップサスペンス。おもおもおもしろいっす!警察機構内部の対立や色んな事件が絡み合い、予測する間もなくストーリーが展開して全く飽きさせず。憎めない悪党・八神が魅力的。一見悪党に見えない、普通の顔をしたほんとうの悪人のほうがずっとコワイねー。『13階段』で辟易した貴兄にも是非。

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2006年1月 3日 (火)

『小美代姐さん花乱万丈』

群ようこさんの『小美代姐さん花乱万丈』(集英社文庫)を読む。群さんの三味線の師匠をモデルにした、浅草売れっ子芸者半生記。自ら選んで芸者の道に入ったのが14歳、厳しい修行や男絡みの苦労、東京大空襲等々確かに波乱万丈!でもどんな時だって前向きでからっと明るい小美代姐さんに男女問わず惚れるね。何気に大変そうな話であっても、淡々とした描きっぷりがかえって良い感じ。SAYURI、Oka-chang、小美代姐さん...芸者さんには興味津々です。

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2006年1月 2日 (月)

『小さな食京都案内』

ちょっとずつ読んでいた麻生圭子さんの『小さな食京都案内』(集英社be文庫)やっと読了。打田のお漬物が巻いてあるというひさご寿しの「糸桜」や、川端康成がラベルの文字を書いた日本酒「古都」(by佐々木酒造)など、今度行ったらぜし買おう買いましょうと語気も荒く誓う物件も多々あったが、何しろ進まなかったのは何故だ。著者の、町屋改造時の本は結構楽しく読んだ記憶があるのにな。この本はあまり好みにアラズ。京都本だからって闇雲に買うべからず。

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2006年1月 1日 (日)

『神の手(下)』

謹賀新年。今年もかつかつながらも道楽関係には力を入れて、ちいちゃなシアワセを噛み締めながら暮らしていきたい所存です。さて新年第一冊目、パトリシア・コーンウェルの『神の手(下)』(講談社文庫)を読む。上巻でこれでもかと広げた風呂敷がどう畳まれたかっつうと...ああそうなん、て感じ。畳み方はともかく、まあ新春に読むには全く相応しくない、気分も暗~くなるような話であった。じゃあもうほんと読むのやめればいいじゃん!て思うのだが、文句言いつつも読んでしまうっつうのは、やはしそれだけの力があるってことなのかな。うーん。とりあえず明日はもっと爽やかな本を読もう。
inu-to-matsu

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