三浦しをんの『風が強く吹いている』(新潮文庫)を読む。わたくしは走るのが大嫌いだし、まあ箱根駅伝はテレビで必ず見るっちゃあ見るけれど、正月から寒い中あんなキツイことをする意味がわからん、と思う方なので、実はこの本読む気はあんまりなかった。友人が熱烈に薦めてくるも、君はほっとくとトライアスロンとかやりかねん人種だからなー、君にはヒットするかもしれんが俺にはたぶん効かんね、と半信半疑であった。前フリ長いが、ほんとおおおおおに私は走るのが嫌いなんだよ。なのにこの小説を読んで走りたくなったんだよ!これがっ文学の力かーと、久しぶりにしみじみ思ったことだ。ざっくり言うと、ある大学陸上部の個性あふれる10人が、その面子じゃあ到底無理!と誰もが思う箱根駅伝を目指すっつう話。皆同じ竹青荘というボロアパートに住み、なんだかんだと言いながらも信頼できるリーダー・ハイジの元で練習を重ね徐々に力をつけていく。全員目指すところは同じだけど、勿論一人一人実力も違えば走ることに対する思いも違う。それを吐露していくとこなんてほんとうまいー。後半なんて俺泣きっぱよ。今更でしょうが、読んで良かった!君たちも読みたまえ!とあれだけ乗り気じゃなかった自分を棚に上げ、叫んで回りたい傑作と思う。
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